IT調査会社のIDC Japanは、国内のIoT市場の産業分野別動向について発表した。2015年のIoT関連への年間投資額の1位は組み立て製造業、2位はプロセス製造業になっているという。
IT調査会社のIDC Japanは2016年2月23日、国内のIoT市場の産業分野別動向について発表した。それによると2015年のIoT(Internet of Things)関連への年間投資額の1位は組み立て製造業、2位はプロセス製造業になった。
IDC Japanでは、IoTについて「IP接続による通信を、人の介在なしにローカルまたはグローバルに行うことができる識別可能なエッジデバイスからなるネットワークのネットワーク」と位置付けている。同社は2015年もIoTの国内市場調査を行っているがこれはベンダーの出荷額中のIoTの比率を一定比率で見積もって算出したものだ。今回の調査では、ユーザー企業のIoTへの投資を直接ヒアリングし、より精度を高めて算出したという。
同調査によるユーザー投資額規模の国内IoT市場は2015年は6.2兆円となった。これが2020年には13.8兆円に伸長するという予測を示している。2014年から2020年の年平均成長率(CAGR)は16.9%である。
IDCではグローバルで産業分野として20の分野を設定しているが特にIoTに関しては、12の分野で市場が動くと見ている。同様の傾向は国内でも同じで、「組み立て製造」「プロセス製造」「資源」「運輸/運輸サービス」「公共/公益」などの12の産業分野のCAGRは17.4%となっており、その他の産業分野8業種のCAGR14.3%を、3.1%上回っている。
さらに同社では、主要なIoTのユースケースについても29種類をグローバルで設定しているが、こちらも主要ユースケースと置いたケースの成長がその他のケースの場合を3%以上上回る結果となっており、IoTの投資が進んでいるケースは日本も世界も共通であるということがいえる。
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