さて、ここまでの作業でMAX 10上にて動作するプロセッサが構築され、さらにメモリとADC(A/D Converter)、GPIOがこのプロセッサから利用可能な状態になっている。ただし、プログラムを何も書き込んでいないので、この時点ではまだ何も動かない。そこでここからはNios II上で動作するプログラムを記述し、Nios IIにロードしてやる必要がある。
まずQuartus IIの「Tool」→「Nios II Software Build Tools for Eclipse」を選択し、Eclipseを立ち上げる(Photo21)。このEclipseで「New」→「Nios II Application and BSP from Template」を選択してTemplateファイルの選択画面を表示させる(Photo22)。
Photo21:初回はこんな具合にブランクだが、基本的には直前の作業状態を記憶しているので、次回からは直前の状況から再開できる。正直なトコロ、このバージョンはちょくちょくEclipseそのものが落ちるのだが、再起動すると直前の状況から作業を再開できるので大きなハンディにはならないだろう(ただしSaveは小まめに)。この画面で
と作業する。
完了すると、こんな具合になるはずだ(Photo23)。
設定が終わったら右下の「Finish」ボタンを押すとしばらくの後、今回の例なら「TempSensor」と「TempSensor_bsp」の2つのプロジェクトが自動生成されている(Photo24)。ここでいきなりビルドをする前に、設定が1つ必要である。
左ペインのプロジェクト名(TempSensor)を右クリックし、プロパティを表示させる(Photo25)。ここで「Nios II Application Properties」を選ぶと、標準ではOptimization levelが「Size」になっているので、これを「Off」にする(Photo26)。同様に、TempSensor_bspの方もやはりOptimization levelを「Off」にする。
Photo26:この目的はAlteraによれば"compiler optimization may cause some problems while running the program."との事。
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