日立レールイタリアは、英Great Western Railwayが運営する英国南西部の鉄道路線に向けた標準型都市間車両「AT-300」を生産すると発表した。日立レールのイタリア工場で生産し、2018年に運行を開始する。
日立レールイタリアは2015年12月22日、英Great Western Railwayが運営する英国南西部の鉄道路線に向けて、標準型都市間車両「AT-300」を生産すると発表した。生産拠点は、日立レールが保有するイタリア北部のピストイア工場となる。
同社は、日立がイタリアのフィンメカニカから2015年11月に買収した、アンサルドブレダの主要事業を継承する企業。AT-300については、同年7月に、英国における日立の鉄道システム事業会社である日立レールヨーロッパが、車両の納入および保守に関する正式契約を締結していた。
AT-300は、日立が2012年に受注した、英国運輸省の都市間高速鉄道計画向けに設計されたClass 800シリーズをベースにしたもの。ロンドンとデボン州、コーンウォール州を結ぶ主要路線で2018年から運行する。
電化区間だけでなく、長い非電化区間を走行するために車両の床下にディーゼルエンジン付き発電機を装備し、燃料タンクは従来より大型となっている。また、英国西部の急勾配に対応できるよう、エンジン出力を向上させているという。
納入車両数は、9両編成電車7編成と5両編成電車22編成の計173両(29編成)。5両編成電車を組み合わせて10両にするなど、運行計画に合わせて車両編成をフレキシブルに構成して運行できるようになっている。
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