イータスは、「オートモーティブワールド2016」において、車載ソフトウェアの標準規格であるAUTOSARの初期評価から、仮想環境を使ったECU(電子制御ユニット)の顧客提案まで利用できる「AUTOSARスターターキット」を紹介した。
イータスは、「オートモーティブワールド2016」(2016年1月13〜15日、東京ビッグサイト)内の「第8回国際カーエレクトロニクス技術展」において、同社のAUTOSAR対応ツールなどを1パッケージにした「AUTOSARスターターキット」を紹介した。
ボディ系システムを中心に適用が広がっているAUTOSARだが、これから評価を始めるという企業も多い。AUTOSARスターターキットを使えば、そういったAUTOSARの初期評価をハードウェアなしで行える。また、同キットに含まれるツールや基盤ソフトウェア(BSW)、ECUの仮想環境を利用すれば、ECU開発プロジェクトへの適用や、開発したECUの顧客提案も可能だ。
キットは、AUTOSAR対応ソフトウェアの設計ツール「ISOLAR-A」、AUTOSAR対応ソフトウェアの仮想環境プラットフォーム「ISOLAR-EVE」、仮想ECUソフトウェア「VECU」、コードデバッガやRAMモニターなどの評価環境「ETAS EE」、イータス製のBSWなどから構成されている。
これらに加えてイータスによるトレーニングやサポートも提供される。価格は数百万円程度。「顧客提案まで可能なツールやソフトウェア一式に加えて、当社のトレーニングやサポートもあるので、ユーザーの得られる価値が高いキットになったと考えている」(イータスの説明員)という。
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