早いもので2015年も残りあとわずかとなりました。そこで2015年に掲載したサービスロボット関連の記事をランキング形式で振り返ってみたいと思います。
早いもので2015年も残りあとわずかとなりました。編集部では既に2016年に公開する記事の準備を進めていますが、その前に2015年に掲載したサービスロボット関連の記事を振り返ってみたいと思います。まずは2015年に掲載した記事のランキングをどうぞ。
MONOistでは産業用ロボット以外のロボットに関する話題を扱うロボットフォーラムを2015年4月に開設しましたが、やはり2015年に最も注目されたのは、2014年に発表され、2015年6月に販売開始された「Pepper」でした。
掃除や見守りなど特定用途に特化したロボットではなく、“感情”を持ったパーソナルロボットが約20万円という価格で販売されることは大きな驚きを呼びました。ランニングコストの問題もあり個人での購入はいまださほど多くないようですが、法人向け「Pepper for Biz」サービスの充実もあり、法人への導入は徐々に増えているようです。一部企業では試験導入の結果、導入店舗拡大を決定するなど、2016年はPepperの姿を見る機会は増えそうです(関連記事:Pepper導入「来客増に効果あり」、スーモが導入店舗拡大)。
パーソナルとは対極にある災害対応ロボットの話題も耳目を集めました。米国で行われた災害対応ロボット競技会「DARPA Robotics Challenge(DRC)」は、福島第一原子力発電所の事故をきっかけに実施された競技会で、日本からも複数チームが参加したものの、優勝したのは韓国から参加のチームでした。
23チームが参加した本競技会では、日本から参加したチームの成績が最高10位と振るわなかったこともあり「ロボット大国・日本の惨敗」という論調で伝えられることが多かったようですが、果たしてそうだったのでしょうか。
2015年12月の「国際ロボット展」にて行われたパネルディスカッションでは優勝チームを率いたオ・ジュンホ氏すらも「あらかじめタスクを決めて、それに特化したロボットをデザインすることは可能だが、それでは災害現場で通用しない、環境に対してどれだけの適応能力があるか、汎用性が重要になってくる」とDRCはあくまで“規定演技”のコンテストであることを述べています(関連記事:「2015 国際ロボット展」災害対策ロボットの課題と求められるブレークスルー )。
災害に立ち向かうため競技会という場を通じて各国が情報交換、技術をブラッシュアップすることの必要性はDRCに出場した参加者ならばいずれも痛感したといいます。技術の集大成としてのロボットを作るだけではなく、今後は“事をなす”ためのロボット作りが求められていくことでしょう。
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