日立超LSIシステムズは、「組込み総合技術展 Embedded Technology 2015(ET2015)」において、複数の赤外線カメラから取得した3D情報を用いてリアルタイムで高精度3D地図データを作成する「協調型ローカルダイナミックマップ構築(3Dマッピング技術)」を披露した。
日立超LSIシステムズは、「組込み総合技術展 Embedded Technology 2015(ET2015)」(2015年11月18〜20日、パシフィコ横浜)において、複数の赤外線カメラから取得した3D情報を用いてリアルタイムで高精度3D地図データを作成する「協調型ローカルダイナミックマップ構築(3Dマッピング技術)」を披露した。
自動運転技術を実用化する際に、車載センサーを用いて車両の周辺にあるものを把握するだけでなく、車載センサーでは検知できない中〜遠距離の情報も必要になる。その中でも重視されているのが、リアルタイム情報を反映した高精度の3D地図データだ。ダイナミックマップとも呼ばれている。
日立超LSIシステムズの協調型ローカルダイナミックマップ構築では、路側装置として設置されている複数の赤外線カメラからの3D情報を路車間通信などで取得し、車載の赤外線カメラの3D情報と融合。リアルタイムで高精度の3D地図データを出力する。
ルネサス エレクトロニクスが開発を進めている車載情報機器向けSoC(System on Chip)「R-Car」の第3世代品などを対象に、2016年夏から受託開発を始められるよう準備を進めている。
展示ではマイクロソフトのモーションセンサー「KINECT」を3台使って、協調型ローカルダイナミックマップ構築を模擬したデモンストレーションを行った。KINECTを使っているのは、自動運転の試験車に広く用いられているレーザースキャナーと検知原理が同じだからだ。
2台のKINECTは路側装置を模擬しており、残りの1台のKINECTをロボットカーに搭載。見通しの悪い交差点を横切ろうとしているロボットカーを、高精度の3D地図データとして認識できることを示した。
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