それでは起動時のログを見ながら動作を追っていきましょう。
AT+CIPMUX=1 OK AT+CIPSERVER=1,8888 no change OK
これはESP8266起動時、マルチアクセスモードに設定しTCPサーバをポート8888番で立ち上げている初期設定のログです。プログラムリストでいうところの10行目までの設定です。これらはESP8266側の不揮発メモリに残っているようです。これらの設定は一度行えば2回目からは必要ないコードかもしれません。このあたりを厳密に制御したい場合は“at command esp8266”などのキーワードで検索すれば必要な情報を容易に入手できます。
ここでESP8266をAPモードにして立ち上げた後、PCのWebブラウザを立ち上げ、アドレスバーに192.168.4.1:8888/LED=OFFと入力します(ESP8266をAPモードにする方法は連載の第2回「ESP8266を宅内Wi-Fiにぶら下げるATコマンド実例 」を参照ください)。
入力した「192.168.4.1」はESP8266のIPアドレスです。続く:8888はサーバのポート番号です。スラッシュ以下がマイコンが解釈するコマンドです。LED=OFFはマイコンに接続されたLEDを消灯させるコマンドとなります。Webブラウザの画面にはHello worldの文字が表示されます。
次のリストは、Webブラウザのアドレスバーに192.168.4.1:8888/LED=OFFと入力した時のログです。
赤枠に囲まれた文字列のLED=OFFに反応して、マイコンに接続されたLEDは消灯し、その後、+IPDに反応してブラウザーの画面には「Hello world」と表示されます。
もう1つ、次のリストはアドレスバーに192.168.4.1:8888/LED=ONと入力された場合のログです。赤枠のLED=ONを解釈してマイコンに接続されたLEDを点灯にさせ、その後、前の例と同様にWebブラウザにはHello worldが表示されます。
今回はWebブラウザからの操作で、発光ダイオードを制御する方法を紹介しました。想像より簡単に、Webブラウザからリモートデバイスを制御できることがお分かり頂けたかと思います。次回は今回とは逆にリモートにつながったセンサーの値やスイッチの状態をWebブラウザで確認するプログラムに挑戦してみたいと思います。お楽しみに。
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