「東京モーターショー2015」のプレスブリーフィングで最も報道陣を集めたトヨタ自動車。同社社長豊田章男氏のスピーチのゲストにプロ野球選手のイチロー氏がサプライズ登場し、「後退も成長に向けた大切なステップ」などと自身のアスリートとしての信念を述べた。豊田氏の考えるクルマづくりや企業経営の姿勢を代弁した形だ。
「東京モーターショー2015」(一般公開日:2015年10月30日〜11月8日、東京ビッグサイト)のプレスデー1日目のプレスブリーフィングで、最も報道陣を集めたのはやはりトヨタ自動車だろう。
ただし、プレスブリーフィングに登壇した同社社長の豊田章男氏のスピーチは、同社のスローガンである「もっといいクルマづくり」を2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて進めるという内容で、具体的な目標などに触れることはなかった。
また、あらかじめ発表されていた新世代ライトウェイトスポーツコンセプト「TOYOTA S-FR」や将来の燃料電池車コンセプト「TOYOTA FCV PLUS」、機械としてのクルマの魅力を提案する「TOYOTA KIKAI」など以外の、いわゆる“隠し玉”の発表もなかった。唯一のサプライズは、プロ野球選手のイチロー氏が豊田氏のスピーチのゲストとして登場したことだろう。
トヨタ自動車が公開している豊田氏のスピーチの内容に驚きはなかったと言っていい。しかし、イチロー氏による数分のスピーチには、豊田氏が伝えたい気持ちが託されていた。トヨタ自動車の発表文ではイチロー氏のスピーチが略されていたので、ここで紹介しておこう。
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