設計は「ソフトが代替案を考える」時代へ、有機的なデザインをすぐに演算Autodesk University Japan 2015(1/2 ページ)

オートデスクは2015年10月9日、東京都内で「Autodesk University Japan 2015」を開催した。基調講演には米オートデスクの最高マーケティング責任者 クリス・ブラッドショー氏が登壇し、最新の設計技術について解説した。

» 2015年10月13日 15時00分 公開
[與座ひかるMONOist]

 オートデスクは2015年10月9日、最新ソリューションやユーザー事例などを紹介するセミナーイベント「Autodesk University Japan 2015」を東京都内で開催した。今回で2回目の開催となる同イベントの基調講演には、米オートデスク 最高マーケティング責任者のクリス・ブラッドショー氏が登壇し、「The Future of Making Things―創造の未来」というテーマで最新のデザイン・設計技術について解説した。

米オートデスク 最高マーケティング責任者 メディア&エンターテインメント事業担当 上級副社長 RCE事業担当 上級副社長のクリス・ブラッドショー氏 米オートデスク 最高マーケティング責任者 メディア&エンターテインメント事業担当 上級副社長 RCE事業担当 上級副社長のクリス・ブラッドショー氏(クリックで拡大)

生産、製品、需要から見る「モノづくり」の変化

 基調講演に登壇したブラッドショー氏はまず、生産/製品/需要といった観点からモノづくりの変化について、事例を交えながら解説した。

 “生産”の分野では、「iPhoneの登場により、情報をやりとりできるスピードが加速した」「強力な演算が必要な作業も手元で行えるようになった」と同氏は説明する。特に、オートデスクが得意とする“設計”の段階では、作業工程に大きな変化が訪れているという。

iPhoneをはじめとするスマートフォンデバイスの登場は、生産の工程を大きく変えた iPhoneをはじめとするスマートフォンデバイスの登場は、生産の工程を大きく変えた(クリックで拡大)

 “製品”分野ではIoTや自動運転の登場など、モノとモノとがやりとりを行う時代が始まっていることに触れ、消費者の“需要”については、「棚に並べてあるものだけでは満足しないユーザーが増加している。それぞれの要望に合わせた、人とは少し違うものが欲しいという感情が高まっている」と現状の変化を述べた。

「製品」の変化例として取り上げられたプロダクトたち。「私たちの孫世代は、もう運転しなくてよい時代がやってくる」(ブラッドショー氏) 「製品」の変化例として取り上げられたプロダクトたち。「私たちの孫世代は、もう運転しなくてよい時代がやってくる」(ブラッドショー氏)(クリックで拡大)
「需要」の変化例として出されたオーダーメイドイヤフォン「NORMAL」。専用アプリで耳を撮影し、送信すると自分の耳の形に合ったイヤフォンが送られてくる 「需要」の変化例として出されたオーダーメイドイヤフォン「NORMAL」。専用アプリで耳を撮影し、送信すると自分の耳の形に合ったイヤフォンが送られてくる(クリックで拡大)
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