AMDが組み込み機器向けGPU「AMD Embedded Radeon」シリーズの新製品「E8950MXM」「E8870MXM」「E6465」を発表した。上位モデルはCU(Computer Units)を増加することで4K時代を見据えた処理能力を獲得した。
米AMDは2015年9月29日(現地時間)、組み込み機器向けGPU「AMD Embedded Radeon」シリーズの新製品「E8950MXM」「E8870MXM」「E6465」を発表した。いずれもアーキテクチャは既存製品から変更されていないが、上位モデルはCU(Computer Units)を増加することで4K時代を見据えた処理能力を有する。
「E8950MXM」と「E8870MXM」はE8860から採用された「Graphics Core Next」アーキテクチャを採用し、28nmプロセスルールにて製造される。「E6465」は既存アーキテクチャを採用しており、製造プロセスも40nmだが消費電力を抑えた4画面出力タイプの製品となっている。
「E8950MXM」は最上位に位置するハイパフォーマンスラインの製品で、CU数は既存HD 7970M MXM/HD 7850 PCIeの16CUから32CUに、搭載メモリと帯域幅も8GB/256bと引き上げられたことで3000GFLOPSの処理能力を持つ。また、4K映像のエンコード/デコード能力を持ちながらも消費電力は最大95Wに抑えられている。
「E8870MXM」は既存「E8860」の後継に位置する製品で、CU数を10CUから12CUに引き上げ、1500GFLOPSの処理能力を達成すると同時にメモリ量も4GBと引き上げた(E8860は10CU/2GB/128b)。画面出力数は最大6画面。
「E6465」は同社組み込み用GPUのなかでは最も低消費電力(最大20W)で4画面出力を実現した製品。CU数は2CUで、搭載メモリと帯域幅は2GB/64b。パッケージはPCIeとMXM(Mobile PCI Express Module)にて提供される。
組み込み向け製品としていずれも長期供給保証がなされているが、その期間はE8950MXMのみが3年間と他より短くなっている(他製品は5年間)。その理由について同社では「医療や航空産業向けのハイパフォーマンス製品では高性能を求めるニーズが強く、2〜3年のサイクルで新製品を投入するから」としている。
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