3Dプリンタ活用で車両本体とカーアクセサリーの同期開発を実現3Dプリンタニュース

ストラタシス・ジャパンは、ホンダアクセスが純正カーアクセサリーの試作にハイエンド3Dプリンタ「Objet Eden500V」を用い、車両本体とカーアクセサリーの同期開発に活用していると発表した。

» 2015年08月11日 10時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 ストラタシス・ジャパンは2015年8月6日、ホンダアクセスが純正カーアクセサリーの試作にハイエンド3Dプリンタ「Objet Eden500V」を用い、車両本体とカーアクセサリーの同期開発に活用していると発表した。

 ホンダの四輪車用アクセサリーを世界規模で開発・生産しているホンダアクセス。同社は、現地購入者向けにドライバーの嗜好(しこう)、各地域の路面状況、交通状況などの要件に基づいて、1車種当たり約300種ものカーアクセサリーを開発しているという。これまで、NCマシンを用いて試作を行ってきたが、製品開発サイクルを加速させることを目指して2013年にObjet Eden500Vを導入。試作工程の大幅な期間短縮を図った。

 主に使用している材料は硬質不透明樹脂のVeroシリーズで、試作品の造形モデルの表面にクリアコート塗装を施して、最終製品に極めて近い質感を再現し、製品開発に役立てているという。

Objet Eden500V 「Objet Eden500V」の最大造形サイズは500×400×200mm。ホンダアクセスでは、最大14インチのホイールなど大型部品の試作にも活用しているという

 車両本体とカーアクセサリーの同期開発における3Dプリンタ活用について、ホンダアクセス 商品企画部 デザイングループ 主任研究員の竹森洋氏は次のように述べている。

ホンダアクセスが製造したフォグランプの3Dプリントモデル(左)と量産品(右) ホンダアクセスが製造したフォグランプの3Dプリントモデル(左)と量産品(右)

 「NCマシンでの試作部品の生産には膨大な労力やコスト掛かり、終日対応する専任オペレーターが生産現場を監督する必要があった。3Dプリンタの活用により、迅速にデザインの検証や修正が可能となり、試作工程を短縮することができた。これにより、車両自体の開発と同期しながらカ―アクセサリーの開発が行えるようになった」(竹森氏)。


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