“組み込みRuby”こと「mruby」をセットアップしてみようmruby概論(2)(3/3 ページ)

» 2015年07月16日 07時00分 公開
[石井宏昌MONOist]
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mrubyデバッガ(bin/mrdb)

 CUIのコマンドライン上で、Rubyスクリプトまたはmrubyバイトコードをデバッグできるデバッガです。GNUのデバッガ「gdb」によく似た下記のコマンドを使用することができます。

  • runコマンド(プログラムの実行)
  • stepコマンド(プログラムのステップ実行)
  • continueコマンド(プログラムの継続実行)
  • breakコマンド(ブレイクポイントの設定)
  • deleteコマンド(ブレイクポイントの削除)
  • disableコマンド(ブレイクポイントの無効化)
  • enableコマンド(ブレイクポイントの有効化)
  • info breakpointsコマンド(ブレイクポイント一覧表示)
  • print / evalコマンド(式の評価)
  • listコマンド(ソースコードの表示)
  • helpコマンド(ヘルプ表示)
  • quitコマンド(mrubyデバッガの終了)

 mrubyの各コマンドにはヘルプ( -help )が用意されています

mrubyアプリケーションの構文例

#include "mruby.h"
#include "mruby/proc.h"
#include "mruby/dump.h"
#include <stdio.h>
 
int main(void)
{
  FILE *fp;
  mrb_state *mrb = mrb_open();
  if ((fp = fopen("./hello.mrb", "rb")) == NULL) {
    puts("File not found.");
    return -1;
  }
  mrb_load_irep_file(mrb, fp);
  fclose(fp);
  mrb_close(mrb);
 
  return 0;
}

1行目  mrubyのAPIを使用する際に必要なヘッダファイル

2行目  mruby/includeをインクルードパスに含める

9行目  mruby VMの初期化

14行目  MRBファイルの読み込み(バイトコード復元)とmruby VMの起動

16行目  mruby VM終了


 この後、このアプリケーションをビルドします。

 今回はmrubyのセットアップまで進みました。次回はセンサーからの値を取り込みサーバに送るIoTやM2Mの基礎となるアプリを構築してみましょう。

お知らせ

「軽量Ruby・実用化促進ネットワーク」設立総会が2015年7月23日(木)、福岡にて行われます。Ruby開発者 Matzとのトークセッションやmrubyライブコーディング、mrubyのリファレンスボードである「enzi」が当たる抽選会もあるようです。詳しくはこちら 軽量Ruby普及・実用化促進ネットワーク設立記念講演会・交流会をご参照ください。


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