イノフィスの装着型ロボット(装着型筋力増幅装置)「腰補助用マッスルスーツ」の「軽補助モデル」が2015年夏より販売開始される。
東京理科大学発のベンチャー企業「イノフィス」が販売する装着型ロボット(装着型筋力増幅装置)「腰補助用マッスルスーツ」の「軽補助モデル」が2015年夏より販売開始される。医療機器設計/製造に関する展示会「MEDTEC Japan 2015」(東京ビッグサイト 2015年4月22〜24日)にて同社が披露した。
腰補助用マッスルスーツは、ゴムチューブとナイロンメッシュでできた人工筋肉を用い、人工筋肉に圧縮空気を送り込んで収縮させることで、重いモノを持ち上げる際に掛かる腰への負担を約3分の1に軽減する。この人工筋肉を標準モデルは合計4本、軽補助モデルは合計2本を搭載しており、それぞれ30kg(120Nm)/15kg(60Nm)のアシスト力を発生させる。
持ち上げる対象物に応じた出力調整などは行わずアシスト力は一定だが、動力源としてモーターではなく圧縮空気を使うため、「重量物を持ち上げた姿勢を保持する」動きの補助にも適している。圧縮空気はホースもしくは高圧タンクを装着することで供給し、タンク装着時では10〜15回程度のアシストしか行えないが、訪問入浴介護などのニーズには十分対応できるとしている。
腰補助用マッスルスーツは技術開発を東京理科大学 工学部 機械工学科 教授の小林宏氏とその研究室が、製造を菊池製作所、販売を東京理科大学発のベンチャー企業イノフィスが行う。標準モデルは菊池製作所の南相馬工場(福島県南相馬市)にて量産が開始されており、介護施設を中心に100あまりの施設で既に導入されている。価格はカスタマイズにもよるが、1台60万円程度。同社では本体重量も軽く、小型の軽補助モデルを追加することで、より幅広い需要に対応したい考えだ。
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