日産自動車は、中型SUV「エクストレイル」のハイブリッドシステム搭載モデル「エクストレイル ハイブリッド」を発表した。同社として国内初採用となるFF車向けハイブリッドシステムの搭載により、2WD車で20.6km/l(リットル)、4WD車で20.0km/lのJC08モード燃費を達成。エコカー免税の対象車となった。
日産自動車は2015年4月7日、中型SUV「エクストレイル」のハイブリッドシステム搭載モデル「エクストレイル ハイブリッド」を発表した。同年5月13日に発売する。同社として国内初採用となるFF車向けハイブリッドシステムの搭載により、2WD車で20.6km/l(リットル)、4WD車で20.0km/lのJC08モード燃費を達成。エコカー免税の対象車となった。また単眼カメラを用いる運転支援システム「エマージェンシーブレーキ パッケージ」も標準で装備している。税込み価格は、2WD車が280万4760円、4WD車が301万1040〜3204万円。
エクストレイル ハイブリッドのFF車向けハイブリッドシステム「インテリジェント デュアル クラッチ コントロール」は、同社が2012年10月に技術発表したものだ(関連記事:日産がFF車用ハイブリッドシステムを試作車に搭載、量産は北米市場で2013年から)。「フーガ」や「スカイライン」などに展開しているFR車向けハイブリッドシステムと同様に、走行と減速エネルギー回生の両方に用いる1個のモーターと、エンジン、トランスミッションを2つのクラッチで接続する「1モーター2クラッチ方式」を採用した。モーターが1個だけで済むので、小型・軽量かつコスト効率が良いことを特徴としているという。
二次電池についても、フーガなどと同様にリチウムイオン電池を用いている。荷室下部に設置されているリチウムイオン電池パックは比較的小型であることから、荷室容量を圧迫しないというメリットが得られるという。エクストレイル ハイブリッドでは、ガソリン車モデルと同等の400l以上という荷室容量を確保した(VDA方式)。
エクストレイル ハイブリッドの外形寸法は全長4640×全幅1820×全高1715mm、ホイールベースは2705mm、室内寸法は室内長2005×室内幅1535×室内高さ1270mmで、ガソリンエンジンの5人乗り2WD車と同じである。唯一異なるのは最低地上高で、10mm低い195mmになっている。車両重量は、ガソリンエンジンの5人乗り2WD車の1440kgに対して130kg増となる1570kgとなった。
なおエクストレイルの特徴だった7人乗りの3列シート車は、エクストレイル ハイブリッドには用意されていない。
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