ではワーキンググループとしてはどんなものがあるか、というのがこちら(Photo08)。実はこの資料は2015年1月のものなのだが、2月現在で言うとLocation Based ServiceのみWorking Group Pageにリンクがない(というか記載されていない)ものの、他のグループについては全て作業が進んでおり、しかもその内容が細かく開示されている当たりはさすがである。
一例として「Smart Home Working Group(Smart Home Working Group)」を挙げると、このWorking Groupでは家庭内機器に対して
といった機能を提供する事を目的とし、このSmartHome Frameworkを利用してこんな形で複数の機器を連携させられるとしている(Photo09)。既にこれを利用するためのI/F DesignやI/F Spec、Test Case Specなどのドキュメントも公開されており、直ちに設計や実装に入ることができる手回しの良さだ。
ただ設計にせよ実装にせよ、肝心のソフトウェアがないと難しいわけだが、こちらも着々と進んでいる。Photo10がロードマップで、まずRelease 14.02が早いタイミングでリリースされ、ついでRelease 14.06が機能を充実させた形でリリース、2014年末にはRelease 14.12がリリースされ、ここでAllJoyn Core Libsが一通り揃った形となっている。
ただCore Libsはともかく、Service Frameworkに関してはまだ全部そろっている訳ではない。現状、Onboarding/COnfuguration/ControlPanelは個別にSDKがリリースされているが、先ほど例に出したSmart Homeの場合2014年8月にSlipstream Release(14.08)、10月にOfficial Release(14.10)を予定しているという話だったのが、まだ完全には作業が終わっていないようだ。
あるいはConnected Lightingの場合だと、2014年12月にCore 14.06を対象にしたBeta SDKが出ており、2015年第一四半期中にCore 14.12を対象にしたバージョンをリリースする予定となっている。あるいはData-driven API Frameworkの場合は2015年1月16日にRelease 14.12の仕様が完全にFixされており、現在作業中ではあるが、まだ公開日は未定となっているという具合だ。
Frameworkごとに進捗は異なっており、Photo05の全Frameworkがそろうまでにはまだ時間を要すると思われる。とはいえ、SDKはAndroid/iOS/Windows(32bit/64bit)というプラットフォーム別に用意されており、またCoreとFrameworkのソースも既に公開されているので、誰でもこれをアクセスして開発を始めることができる。まだCertificationのプロセスそのものは始まっていないが、Phaser 1としてのSelf Certificationの手順や必要なリソースは既に公開されている。
今後は対応製品の増加やFrameworkの充実にあわせて、第三者機関によるCertificationとかInteroperability Test/Plugfestの開催なども考えられている様だが、まずはできるところから始めよう、ということらしい。
「もう既にある」という意味では前回のIICなみに環境はそろっているわけで、Allseen Allianceに多くの企業が参加しつつある理由の1つはこの辺にありそうだ。
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