ARMマイコンに内蔵された周辺デバイスの使い方を学ぶ−GPIO 出力編−「mbed」で始めるARMマイコン開発入門(5)(3/3 ページ)

» 2015年02月06日 11時00分 公開
[今岡通博MONOist]
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オープンドレインの応用例

 CMOS出力のところで「CMOS同士の出力を接続することは出ません。」と書きましたが、オープンドレイン出力だと図7のように出力同士を複数つなぐことができます。この図は複数のLPC1114のオープンドレイン端子をつないだ回路です。1箇所抵抗を介して電源を供給しています。またその中に動作を見るために発光ダイオードをひとつ入れています。この様な接続をワイヤードオア(wired or)といいます。

photo 図7

 それぞれのLPC1114が、プログラムでこのピンに対して0をセットしているときは発光ダイオードは点灯します。一方、これらのLPC1114のうちどれか1つでも、1をセットすると発光ダイオードは消灯します。それぞれのピン出力の値と出力(LED)の関係はNOR(否定論理和)ゲートと同じ動作となります。バス型の通信ラインなどにこの仕組みが用いられます。この連載でも後の回で紹介する予定ですがI2C(アイ・スクエアー・シー)もこのオープンドレインの特徴を生かしたバス型通信方式のひとつです。

まとめ

 今回はマイコンのI/Oの中で最も基本的なGPIOの出力ポートについてお話しました。またCMOSとオープンドレインの違いについて学びました。次回はGPIOの入力についてお話したいと思います。

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