心臓の動きを3Dタブレット上でリアルに再現、「Abaqus」の解析技術がベースMEDIX関西

ダッソー・システムズは、「第5回 関西 医療機器開発・製造展(MEDIX関西2015)」において、同社が参画する「リビング・ハート・プロジェクト」の成果を披露した。

» 2015年02月05日 14時00分 公開
[朴尚洙,MONOist]

 ダッソー・システムズは、「第5回 関西 医療機器開発・製造展(MEDIX関西2015)」(2015年2月4〜6日、インテックス大阪)において、同社が参画する「リビング・ハート・プロジェクト」の成果を披露した。

 リビング・ハート・プロジェクトは、心疾患の患者向けに心臓の3Dシミュレーションモデルを作成し、治療や診断に役立てようというプロジェクトだ。30以上の団体が参画しており、2014年11月には、次のステップとしてFDA(米国食品医薬品局)と5年間の共同研究契約を締結している。

 リビング・ハート・プロジェクトの心臓の3Dシミュレーションモデルは、MRI(磁気共鳴画像法)で撮影した心臓の画像データを3D CADデータに変換してから、ダッソー・システムズの解析ツール「Abaqus」でメッシュを作成し、陽解法をベースとする高速な動的現象に対応する「Abaqus Explicit」で解析したものだ。

心臓の3Dシミュレーションモデルを3Dで見るには3Dメガネが必要メガネなしではこのような表示 心臓の3Dシミュレーションモデルを3Dで見るには3Dメガネが必要(左)。メガネなしではこのような表示になる(右)(クリックで拡大)

 展示ブースでは、3D表示が可能なzSpaceのタブレット端末上を使って、この心臓の3Dシミュレーションモデルをリアルに再現していた。回転コントローラによって心臓をどの方向から見るかを決定するとともに、ペンを使って心臓の動きをどの断面で見るかなどを決定することができる。

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