日本アルテラは、「オートモーティブワールド2015」で車載FPGAやFPGA SoC(System on Chip)を活用した先進運転支援システムに関するデモンストレーションを披露。日本国内の企業と協力した“ジャパンメイド”なソリューションの展示を意識したという。
日本アルテラ(以下、アルテラ)は、「オートモーティブワールド2015」(2015年1月14〜16日、東京ビッグサイト)内の「第7回国際カーエレクトロニクス技術展」において、車載FPGAやFPGA SoC(System on Chip)を活用したADAS(先進運転支援システム)などに関するデモンストレーションを披露した。
展示ブースでは、デモカーを利用して複数のデモンストレーションが行われた。「高画質ステレオビジョンおよび物体検知IPスイート」では、2台のカメラを用いるステレオカメラの視差画像から、距離情報の算出と検知した物体の追跡を行う様子が披露されていた。
このステレオカメラでは、片方のカメラで撮影された画像と一致するパターンを、もう一方のカメラの画像から検出し、その視差情報を基に三角法利用して立体物を認識している。こうした画像情報の処理をアルテラのFPGA「Cyclone V SoC」が担う。認識した物体の追跡は、Cyclone V SoC内にデュアルコアで搭載されているARMの「Cortex-A9」で行っている。物体認識と追跡を担っているアルゴリズムは、東京工業大学の実吉研究室が開発したものを利用している。
今回展示されたステレオビジョンの評価キットは、2015年1月末から約50万円前後で販売される予定だ(関連記事:「Cyclone V SoC」にステレオカメラアルゴリズムを実装、評価キットまもなく販売開始)。実際の販売や、システムに合わせたカスタマイズなどは富士ソフトが行う。ADASの他、工場で使用されるアームロボットの制御、防災・災害の監視などに活用できるという。
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