樹脂成型用金型の開発にデスクトップ3Dプリンタを活用オートモーティブワールド2015

アルテックは、「オートモーティブワールド2015」において、2014年11月末に発売したStratasysのデスクトップ3Dプリンタ「OBJET30 Prime」を展示した。

» 2015年01月15日 08時00分 公開
[朴尚洙,MONOist]

 アルテックは、「オートモーティブワールド2015」(2015年1月14〜16日、東京ビッグサイト)内の「第1回自動車部品EXPO」において、2014年11月末に発売したStratasysのデスクトップ3Dプリンタ「OBJET30 Prime」を展示した。

 OBJET30 Primeは、精度が±0.1mmで、造形エリアが294×192×148.6mmの3Dプリンタである。「OBJETシリーズ」のデスクトップ3Dプリンタとしては最も高価(本体価格548万円)だが、本体価格が1000万円以上する大型のハイエンド機でしか使えなかったゴムライク材料を利用できるなど応用範囲が広いのが特徴だ。

アルテックが展示した「OBJET30 Prime」 アルテックが展示した「OBJET30 Prime」(クリックで拡大)

 アルテックの説明員に自動車分野での活用事例を聞いたところ、ドアノブやブレーキペダルといった比較的小型の部品の試作を挙げた。

 また、樹脂成型用金型の試作にも利用されているいう。「金型の形状を最適化する際に、3Dプリンタで造形すれば金属で試作するよりも納期を半分以上短縮できるしコストも減らせる。もちろん、型としての耐久性は金属製の金型には劣るので量産に適用はできないが、金型の試作評価に3Dプリンタは最適だと考えている」(同説明員)。

 この他、自動車分野で期待されている大型部品の出力事例も展示していた。

「Fortus400mc」で出力した複数のパーツを組み合わせたバンパー 「Fortus400mc」で出力した複数のパーツを組み合わせたバンパー。Stratasys傘下でDDM(Direct Digital Manifactuaring)を手掛けるRedEyeが製造したもので、実際に車両のアフターパーツとして使用されている(クリックで拡大)
「OBJET1000」で出力したモンキーレンチ 「OBJET1000」で出力したモンキーレンチ。こちらは1回の出力で造形を完了している(クリックで拡大)

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