タンタルコンデンサは電解コンデンサの親戚みたいなものなのですが、電解コンデンサとは別に、その周波数特性から電源の平滑化に利用されたりしますが、難点は希少金属で作られることでこのため価格が高く、安定供給に不安があるといわれます(といっても消えたタンタルコンデンサを見たことはないのですが)。
プラスチックフィルムを誘電体として利用したのがフィルムコンデンサです。ただ、一口にフィルムコンデンサと言っても、販売されている種類を挙げると「金属型ポリエステルフィルムコンデンサ」「メタライズドポリエステルコンデンサ」「ポリプロピレンフィルムコンデンサ」など、素材によっていろいろです。
フィルムコンデンサもオーディオ用として使われることが多いので、さまざまな種類のコンデンサが発売されています。プラスチックを絶縁体として使うのでよく絶縁できるのと、エネルギー損失(誘電損失)が少ないのが特徴です。
駆け足で見てきましたが、このほかにもオイルコンデンサやマイカコンデンサ(雲母を使う)、OS-CON(有機半導体を使ったもの)、小さいチップ状に構成したものなど、まだ他にもたくさんの種類があります。コンデンサが出てきたら、ああ、2枚の電極を使ってるのね、ということだけでも覚えておけば良いでしょう。そのうちに部品の知識も貯まっていくかと思います。
最後になりますが、コンデンサには表面に「105」「103」などと数字が書かれているものがあります。先ほど単位はFといいましたが、部品に関しては「pF」が基準として使われます。セラミックコンデンサに「10」と書かれていたら10pFだなと思ってください。
先ほどの例で言えば「105」は「10×10の5乗pf」、そして「103」は「10×10の3乗pf」という意味で、それぞれ「1μF」「0.01μF」が正解です。電解コンデンサなどには「16V 100μF」など、数字がそのまま書かれているのもありますが、これは少数派なので、こちらの基準を覚えておけば分かるでしょう。
少なくとも抵抗のカラーコードを覚えるより簡単です。日本アマチュア無線連盟(JARL)やアールエスコンポーネンツのサイトにもコンデンサの表記について記述がありますので、参考にしてください。
駆け足で見てきましたが、いかがでしたでしょうか。次回は抵抗とコンデンサをつなぐと何ができるのかを見ていくことにします。ようやく電子回路らしくなってきます。
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