電子工作の基本のキ、抵抗を知ろう電子工作“超”入門(2)

朝晩冷え込みを感じる昨今ですが、皆さんお元気にお過ごしですか?季節の変わり目は体調を崩すもの。かくいう私も少しカゼを引いてしまいました。でも秋葉原のパーツ屋さんに行くと元気になるのが不思議だったりします。

» 2014年11月06日 17時50分 公開
[作倉瑞歩MONOist]
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 皆さん、こんにちは。今日は簡単なポータブルアンプの製作を通じて、抵抗やコンデンサの読み方といった、初歩的な電子回路についての知識を学び、電子回路に親しんでもらう連載「電子工作“超”入門」の第2回目をお届けしたいと思います。

・電子工作“超”入門(1):シンプルなポタアンを理解しながら作るための第1歩

 電子回路を構成するものとして、抵抗(R)、コンデンサ(C)、コイル(L)は基本となるものです。「LCR回路」(RCL回路ともいう)というのは、名前だけでも聞いたことがあるかもしれません(理系を選んだ方なら、高校の物理でやっているはずなのですが)。

 第1回では、これからどのような回路を使った制作物を作り上げるのか、少し紹介しました。今回からはその全体図を描くパーツ1つ1つに焦点を当てて、述べていこうと思っています。第1弾は抵抗です。

抵抗(Resistor)

 抵抗、正式には「抵抗器」と呼んだ方がいいのかもしれませんが、一般的には“抵抗”で通っていますのであらためてしゃちほこばる必要もないでしょう。英語では「Resistor」と書きますが、この頭文字を取って、回路の中では「R」と表記します。

 抵抗とひと口に述べてもその種類は多岐にわたります。セメント抵抗、炭素皮膜(カーボン)抵抗、酸化金属被膜抵抗、角形金属被膜抵抗、チップ抵抗……etc。用途に応じてさまざまなものが用意されています。一番目にする機会が多く、“抵抗というとこれ!”なものは、炭素皮膜抵抗でしょう。1/4ワット、1/2ワットなど、耐えうる定格電力の違いで大きさがまちまちですが、機能としてはどれも同じです。

photo いろいろな抵抗を集めてみた

 ところで、炭素皮膜抵抗といえばカラーコードですね。黒、茶から始まり金、銀で終わる12種類の色が抵抗に塗りつけられています。いつも使う炭素皮膜抵抗だと4本帯、オーディオ用の炭素皮膜抵抗など、5本帯で書かれているものもあります。各色が示すものは以下の通りです。

カラーとその対照表
数値 乗数 許容差
0 10^0 -
1 10^1 ±1%
2 10^2 ±2%
3 10^3 -
4 10^4 -
5 10^5 -
6 10^6 -
7 10^7 -
8 10^8 -
9 10^9 -
- 10^-1 ±5%
- 10--2 ±10%

 色帯には上記のようなルールが決められています。なので1kΩの炭素皮膜抵抗だと「茶黒赤金」となっているはずです。

 数字と色を合わせて覚えた方がいいのですが、その覚え方はさまざまあるようです。日本アマチュア無線連盟(JARL)のサイトではこのように紹介されていました(JARL:抵抗のカラーコードの読み方)

抵抗のカラーコードの読み方(覚え方)
0 黒い礼(0)服
1 小林(1)茶
2 赤いに(2)んじん
3 み(3)かんはダイダイ
4 四季(黄)の色
5 五月ミドリ
6 徳川無声(六声)
7 紫式(七)部
8 ハイヤー(8)
9 ホワイトク(9)リスマス
カラーコードの覚え方(日本アマチュア無線連盟のサイトによる)

 いろいろとツッコミ所が多そうな覚え方ですが、ひとまず覚えるに越したことはありません。ほかのサイトでもいろいろな覚え方を紹介しているようなので、それを参考にしてもよいですね。

photo 4本線と5本線の抵抗。どちらも1MΩ

 そして「どおおおおしても覚えられない!」という私のようなタイプの方には、抵抗のカラーコードから抵抗値をはじき出してくれるサイトもありますので、そちらを利用してみるのもよいでしょう。

 なお最終兵器として「テスターで計る」というものもあります。しかし誤差を含んだ値が表示されるので、「51Ωなのか50Ωなのか分からないお!」となってしまいます(まあ、回路上ではそれも誤差に含まれる気もしますが……)。できるだけカラーコードを覚えるようにしましょう。

photo スターでの計り方。「Ω」となっているところにダイヤルを合わせて、両端に端子を当てて計ればよい。前は10Ω、1000Ωなど、ダイヤルを切り替える必要があったが、今ではその抵抗値に応じて自動的に変換して表示してくれるタイプのものが主流

 またパーツは取り皿の中にごそっと固めておいてあるので、もし違う人が誤った抵抗を入れてしまった場合、家に帰ってから「がーん!」という事態になることもあります(筆者は経験済み)。Googleなどで「抵抗 カラーコード」というキーワードで検索してみてください。先ほど紹介した、カラーコードから計算(その逆も)してくれるサイトや、覚え方が書かれているサイトが見つかるでしょう。自分に合う覚え方を探してくださいね。

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