トヨタ自動車は、「SEMICON Japan 2014」内の特別展「Word of IoT」において、ハイブリッド車などのパワーコントロールユニット(PCU)への採用を検討しているSiC(シリコンカーバイド)パワー半導体の開発成果を展示した。
トヨタ自動車は、「SEMICON Japan 2014」(2014年12月3〜5日、東京ビッグサイト)内の特別展「Word of IoT」において、ハイブリッド車などのパワーコントロールユニット(PCU)への採用を検討しているSiC(シリコンカーバイド)パワー半導体の開発成果を展示した。
同社は2014年5月にSiCパワー半導体の開発成果を発表。従来のSi(シリコン)パワー半導体を使ったPCUを搭載するハイブリッド車と比べて燃費を10%向上することや、PCUのサイズも同5分の1に小型化することを目的に、2015年までに公道での走行実験を始める計画を進めている(関連記事:トヨタのハイブリッド車が燃費を10%向上、次世代パワー半導体の採用で)。
発表の翌日から開催された「人とくるまのテクノロジー展2014」では、その開発成果を展示した(関連記事:トヨタのSiCパワー半導体の採用時期、「2020年には何らかの形で出したい」)。
今回のSEMICON Japan 2014の展示内容は、SiCパワー半導体を使ったPCUのモックアップや、SiCトランジスタとSiCダイオードを作り込んだウエハーなど、人とくるまのテクノロジー展2014と同じだった。
だが、自動車技術者が集まる人とくるまのテクノロジー展に対して、SEMICON Japanは半導体製造装置や材料の専門展示会であり、自動車業界からの来場者はあまり多いとはいえない。ではトヨタ自動車は、なぜSEMICON Japan 2014に出展したのだろうか。
同社の説明員は、「トヨタ自動車がSiCパワー半導体の開発をけん引して行くという姿勢を、半導体業界に対してより明確にアピールする狙いがある」と述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.