燃費が良くなるタイヤの新材料、ブリヂストンと花王が共同開発タイヤ技術(2/4 ページ)

» 2014年11月20日 08時00分 公開
[陰山遼将,MONOist]

界面活性剤を活用

 花王とブリヂストンが共同開発した分散剤には、花王の界面制御技術が活用されている。花王は洗剤やインクジェット用の色材など、界面制御技術を用いたまざまな製品を開発している。その界面制御技術の主軸となるのが界面活性剤だ。例えば衣類用洗剤の場合、界面活性剤が衣類に付着した油などの汚れの表面に付着することで、水となじみやすくさせている。


花王の界面制御技術(左)と新開発された分散剤の概要(右)(クリックで拡大)出典:ブリヂストン

 今回、共同開発した分散剤に利用されている界面活性剤は、こうした衣類用洗剤に用いられているものと類似した性質を持っている。シリカの表面に界面活性剤を付着させ、ゴム素材となじみやすくさせることで、凝集したシリカをほぐす効果をもたらす。この新開発の分散剤は、従来より界面活性剤のシリカへの吸着率を約2倍に高めたことで、ポリマーに多量のシリカを配合しても高度に分散させられるという。

新開発された分散剤の性能(クリックで拡大)出典:ブリヂストン

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