ラティス・テクノロジーは、新たに「XVL」のコンテンツ管理システムを提供することを明らかにした。XVLデータで、設計変更などに合わせたバージョン管理を行えるようにする。2014年夏ごろにリリース予定。
ラティス・テクノロジーは、同社が展開する軽量3次元データフォーマット「XVL」のコンテンツを管理するコンテンツ管理システムを新たに準備中であることを明らかにした。新システムは「XVL Contents Manager(XCM)」で、2014年7〜8月ごろにリリース予定だという。
「XVL」は軽量3次元(3D)フォーマット。XMLをベースとし、大規模な3次元CADデータなどで、3次元表示の精度を損なわずにデータ量を軽量化することが可能。また作業指示書などを自動で発行できる機能などを備えており、グローバルな生産分業が進む中、海外工場に作業指示を素早く伝える手段としてよく利用されている。
今回新たに準備を進めているのは、このXVLデータを管理するコンテンツ管理システムXCMだ。設計・製造の現場では製品の設計変更や、工場における製造工程の変更など、変更作業が多く発生する。そのためXVLデータを作成しても「オリジナルファイルがどれか分からない」「最新の正しい情報がどれか分からない」などの課題があった。
新システムはこれらの問題を解消するものだ。具体的なXCM活用の流れとポイントは以下の通りとなる。
スペックの詳細はリリース時期に合わせて詰めていくとしているが、システムの条件として、サーバOSはWindows Server、データベース管理ソフトがOracle Database、SQL Serverなどに対応するという。
同社代表取締役社長の鳥谷浩志氏は「XVLで、設計と製造サービス、PLMとBIM、バーチャルとリアルを結ぶXVLパイプラインの構築を目指している。XCMはその重要なパーツの1つとなる」と語っている。データ管理というとPDMとの住み分けの問題などもあるが「あくまでもPDMとは別のもの。XVLのデータ管理に特化した一種のドキュメント管理ツールのようなものだ。PDMとは共存するモデルを想定している」と鳥谷氏は説明している。
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