ロームとアットマークテクノは、自己発電型の無線通信ネットワーク規格「EnOcean」を活用したIoT(Internet of Things:モノのインターネット)ゲートウェイ向け開発キット「CS-A420W-ENOCEAN」を共同開発し、販売を開始した。
ロームとアットマークテクノは2014年4月10日、自己発電型の無線通信ネットワーク規格「EnOcean」を活用したIoT(Internet of Things:モノのインターネット)ゲートウェイ向け開発キット「CS-A420W-ENOCEAN」を共同開発し、販売を開始したことを発表した。販売価格は6万2000円(税抜き)。
同開発キットは、Linux対応のARM9搭載小型CPUボード「Armadillo-420 WLANモデル開発セット」(アットマークテクノ製)をベースに、EnOcean受信用USBモジュール、EnOceanセンサーセット(スイッチセンサー、マグネットセンサー、温度センサー)で構成される。無線LAN/有線LANを通じて、インターネット接続が可能で、クラウド連携を視野に入れたIoTゲートウェイの実現・導入を支援する。1台から購入可能で、サポート体制も充実しているという。
EnOceanは、自然界のエネルギーや現在使われていないエネルギーを電力に変換する環境発電(エネルギーハーベスト)技術の1つで、変換した電力で無線通信を実現する。電源レスかつ配線レスでどこにでも設置できることから欧州ではビルオートメーションなどを中心に急速に普及が進んでいる。ロームは、EnOceanの業界団体「EnOcean Alliance」の主幹メンバーであるプロモーターとして、これまでEnOcean対応の製品ラインアップの拡充を進めてきた。
両社は、Armadillo-420をIoTゲートウェイとして、EnOceanセンサーと組み合わせて提供することで、EnOceanのさらなる普及促進を図りたい考えだ。なお、販売は、両社の製品を取り扱うコアスタッフが行い、量産の相談や技術的な問い合わせにも対応するという。
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