デンソーは、バスやトラックなどの商用車ドライバーの居眠り運転を防げる「ドライバーステータスモニター」を開発した。現在販売中の、日野自動車の大型トラック「プロフィア」と大型観光バス「セレガ」に搭載されている。
デンソーは2014年4月3日、バスやトラックなどの商用車ドライバーの居眠り運転を防ぐことができる「ドライバーステータスモニター」を開発したと発表した。現在販売中の、日野自動車の大型トラック「プロフィア」と大型観光バス「セレガ」に搭載されている。
ドライバーステータスモニターは、メーターバイザーの下に搭載された、近赤外線カメラとECU(電子制御ユニット)から構成されている。近赤外線カメラで撮影したドライバーの画像を基にECUが顔の向きや目の開き具合などをリアルタイムで解析し、ドライバーが一定時間の間、眼を閉じていたり、正面を向いていなかったりする状態が続くと警報を鳴らして安全運転を促す。
基盤技術となっているのは、デンソーが強みとしている画像認識技術である。まず、カメラで撮影したドライバーの画像から、ECUが顔の輪郭や目/鼻/口などのパーツを検出。各パーツの相対的な位置関係から顔の向きを検出し、脇見などを検知できる。まぶたの開度や動きからは、ドライバーの異常度合いも推定可能だ。さまざまな人の顔を使って性能改善を重ねてきたので、顔の輪郭や目、鼻、口といった検出対象のパーツの個人差による影響も受けにくくなっている。加えて、近赤外線をカメラの照明として使っているので、夜間の走行時など車室内が暗い条件下でも、安定してドライバーの顔を撮影できるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.