―― クラウドへの取り組みを開始した当初にここまで動きが本格化する確信はあったのか。
バス氏 当時はここまでの確信を持って始めたわけではなかった。3年間製品展開をする中で徐々に確信に変わってきた。今ではデスクトップで扱っていた製品はすべてクラウド化できると考えている。
―― 日本の製造業では図面データをクラウド環境に上げることにセキュリティ面での不安を感じ、抵抗感ようなものが根強く残っているが、それについてはどう考えているか。
バス氏 その考え方は明確に間違いだと言いたい。リスクに対する考え方の問題だ。例えば銀行にお金を預けているより、家のマットの下にお金を隠している方が安全なのか、という問題と同じだ。
―― 3Dプリンタによるトレンドが生まれているこのタイミングでCAMを発表したのはなぜか(関連記事:オートデスク、クラウドベースCAMへの参入を発表)。
バス氏 確かに3Dプリンタはいい製品で製造業にも新たな利便性をもたらしている。しかし、その機能には制限がある。例えば、大きなモノを作る場合や、耐久性、精度など、たくさんの問題がある。あくまでも3Dプリンタは製造業にとって付加的に使うものであり、従来の製造工程がすぐに変わるというものではない。CAMはそういう意味で現状の製造工程に貢献するものとして提供する。
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