CADツール「AutoCAD」などプロフェッショナルツールで長年知られてきたAutodeskは、クラウドシステムやコンシューマ向けツールに力を入れている。その現状や理由について、同社の経営幹部らが述べた。
米Autodeskは2012年11月26日(現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスで同年11月27〜28日に開催するユーザーイベント「Autodesk University 2012」に先駆け、記者発表会を開催した。同社の経営幹部らがクラウド製品のビジネスやコンシューマ向け製品の現状や今後の展開について語った。
米Autodesk 上級副社長 アンドリュー・アナグノスト(Andrew Anagnost)氏は、同社のクラウドサービス「Autodesk 360」のビジネスや、BIM(Building Information Modeling)のユーザー事例、新製品について紹介した。同社ではBIMやPLM、CAEなど、従来は高級だったシステムをクラウドベースで提供することで、中小企業ユーザーを拡大しようと試みてきた。
2012年6月に発表した「Autodesk BIM 360」については既に100万ユーザーを突破し、「1日あたりアクティブユーザー数が1200ほど。毎月11万枚の写真がアップロードされている状況」とアナグノスト氏は説明した。
同氏が紹介した新iPadアプリケーション「Autodesk FormIt」は、建物の写真の中に、設計中の3次元モデルを配置してシミュレーション表示でき、データをクラウド環境で保存・共有可能だ。日照や影も設定できる。こちらは、同社のBIMツール「Autodesk Revit」とも連携する。Autodesk FormItは、App Storeから購入可能だ。
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