3次元CADをクラウドで提供。ライセンス料「使いたい期間だけ」米Autodeskの新製品発表

クラウド型統合3次元CAD「Autodesk Fusion 360」は、さまざまなCADのネイティブデータが扱え、ダイレクト・パラメトリック両方の手法を利用できる。ライセンス料は利用期間に応じて課金されるとのこと。

» 2012年11月28日 11時50分 公開
[小林由美,MONOist]

 米Autodeskは2012年11月27日(現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスで開催中のユーザー向けイベント「Autodesk University 2012」(会期は2012年11月27〜28日:現地時間)でクラウド型統合3次元CAD「Autodesk Fusion 360」を発表した。

 同製品は、同社のクラウドサービス「Autodesk 360」を基盤とするシステム。Autodesk 360は、情報セキュリティ管理規格ISO 27001準拠の「Amazon Web Services(AWS)」を利用している。Autodesk Fusion 360の販売開始は、2013年中を予定している。

 同サービスは利用した期間に応じて課金される。今回は英語版のみ。日本での発売時期は現在検討中ということだ。

Autodesk University 2012壇上で、米Autodesk 社長兼CEO カール・バス(Carl Bass)氏がAutodesk Fusion 360について説明しているところ

 CADの起動環境は、状況に応じてクラウドとデスクトップのいずれかを選択可能だ。データ格納や管理機能もクラウド環境で提供する。3次元データは、クラウド上で保管・管理することも可能だ。

 Pro/ENGINEER(Creo)、SolidWorksなど他社CADデータは、ネイティブデータで取り込める。サーフェスもソリッドも同時にモデリングでき、モデリング手法もパラメトリックとダイレクトの両方を備える。

Autodesk Fusion 360の画面

 ユーザーの習熟度や好みによって、画面に表示できる操作ガイドの構成を変更できる。

Autodesk Fusion 360が備えるソーシャルネットワーキングスペースについて説明するバス氏:画面下に、メッセージウィンドウが表示されている

 ソーシャルネットワーキングスペースも備え、チャットやメッセージを通じて他のユーザーとコミュニケーションを取ることも可能だ。

 同サービスの主なターゲットは、機械設計や工業デザインを手掛ける中小企業や個人としている。

編集部より

名古屋市のポートメッセなごやで開催する「次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2012」(会期2012年11月28〜30日)で、MONOistが企画したパネルディスカッション企画「EV時代の新しいモノづくり〜世界で戦える“日本発EVメーカー”は誕生するか?」を開催します。開催日時は、11月30日 14〜15時半です。モデレータは、関ものづくり研究所の関伸一氏。

オートデスク(米Autodesk日本法人)製造営業本部 長谷川英紀氏がパネリストとして参加します。ぜひお越しください。

>>詳しくは、こちらから。



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