トヨタ自動車は、欧州市場向けの小型MPV「Verso」に、排気量1.6l(リットル)のディーゼルエンジン「1.6 D-4D」を搭載するモデルを追加した。この1.6 D-4Dは、2011年11月に発表したトヨタ自動車とBMWの提携に基づき、BMWからトヨタ自動車に供給される。
トヨタ自動車は2013年12月2日(欧州時間)、欧州市場向けの小型MPV「Verso」に、排気量1.6l(リットル)のディーゼルエンジン「1.6 D-4D」を搭載するモデルを追加したと発表した。この1.6 D-4Dは、2011年11月に発表したトヨタ自動車とBMWの提携に基づき、BMWからトヨタ自動車に供給される(関連記事:トヨタとBMWが協業、ディーゼル供給と電池技術の共同開発)。1.6 D-4D を搭載するVerso は、2014年1月からトルコ工場(Toyota Motor Manufacturing Turkey)で生産を始める計画だ。
1.6 D-4Dを搭載するVersoは、最高出力が82kW(112ps)、最大トルクが270Nm。走行距離1km当たりのCO2排出量は119g/kmである。これまでVersoが搭載していたのは、ディーゼルエンジンが排気量2.0lと排気量2.2lの110kW(150ps)と130kW(177ps)の3種類、ガソリンエンジンが排気量1.6lと1.8lの2種類で計5種類。走行距離1km当たりのCO2排出量は、最も少ない排気量2.0lのディーゼルエンジンでも129g/kmあった。
トヨタ自動車の欧州法人であるToyota Motor Europe(TME)の社長兼CEOを務めるDidier Leroy氏は、「環境対応を進めるためにはより多くの手段が必要だ。当社にはハイブリッド技術があるが、欧州市場でクリーンディーゼルが果たしている役割の大きさもよく分かっている。BMWとの提携により、小排気量クリーンディーゼルの開発コストを低減するとともに、より早いタイミングでの市場投入が可能になった」と述べている。
BMWの排気量1.6lディーゼルエンジンをVersoに搭載するための技術開発を行ったのは、TMEのテクニカルセンターである。Verso独自の安全性能や快適性、走行性能などを損なうことなく、ギヤボックスや車載電子システムを最適化した。
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