ディスコは、半導体ウエハーから各チップを切り出すダイシング工程にレーザーを用いるステルスダイシング(SD)レーザーソーの新製品「DF7361」を開発。「SEMICON Japan 2013」で展示する。
ディスコは2013年11月25日、半導体ウエハーから各チップを切り出すダイシング工程にレーザーを用いるステルスダイシング(SD)レーザーソーの新製品「DF7361」を開発したと発表した。「SEMICON Japan 2013」(2013年12月4〜6日、幕張メッセ)で展示する。販売開始時期は2014年4月となっている。
ステルスダイシングとは、レーザーを半導体ウエハーなどの加工対象の内部に集光することで任意の位置に改質層を形成し、半導体ウエハーを保持するテープを引っ張って広げるテープエキスパンドなどによってチップに個片化するダイシング技術である。ディスコが培ってきたダイヤモンド砥石を用いて行う従来のブレードダイシング技術と、浜松ホトニクスがディスコ向けに開発したステルスダイシング技術を融合したのが、SDレーザーソーだ。
DF7361は、さまざまな製造プロセスが検討されているTSV(シリコン貫通電極)を用いたデバイスのダイシングを行えるように、装置側で柔軟な対応が可能な仕組みを取り入れている。装置側での柔軟な対応は、顧客のさまざまな要求に応える必要のある組み立て工程の受託業者も求めていたものだ。
従来のSDレーザーソーは、フレーム搬送とウエハー搬送、それぞれに対応する装置を用意していた。DF7361は、使用カセットを変更することにより、1台の装置でフレーム搬送とウエハー搬送の両方に対応できる。また、SDレーザーソーを単独で使用するスタンドアロン仕様から、薄ウエハー加工を行う研削・研磨装置と接続するインライン仕様まで、将来のプロセス変更にも対応できる装置設計になっているという。
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