接地とは、主に機器の筐体(きょうたい、フレームのこと)を電線や導電性の板金などで「基準電位点」に接続することをいいます。基準電位点とは、この地球、つまり「大地」です。なので、「アース」または「グランド」とも呼ばれています。現在は後者が主流です。
接地の目的は以下の通りです。コンピュータ機器を例にしました。
大型コンピュータやその周辺機器などでは、「しっかりとした接地を取ること」が企業として、技術者としての基本です。
図1のテレビゲーム機(PlayStation 2:PS2)は、立派なコンピュータです。しっかりとした接地を取った設計になっていることが把握できます。
私たち派遣設計者は、接地のノウハウを持っていないと指名がこないんですよ。それほど機械設計者にとっては重要な設計要素です!
エリカちゃんが言っているのは、商品設計者や部品設計者だけではありません。生産技術者も同様です。接地のノウハウを知らなければ、組み立てラインにて、作業中の電子回路が作業者からの静電気で破壊されてしまう(静電破壊)。
エリカちゃん、すっ、すごく勉強になりました(ちょっとショックだけど)。
そんじゃ、前回の「巻き締め加工」にエリカちゃんも感激してくれたから、次へ進もう! 早速だがよぉ、図2を見ろ!これは、樹脂設計の場合だ。
図2は、「設計サバイバル大特訓(4)」の復習です。樹脂設計のプロに即なれる! 底抜きのテクを解説しました。公開当時、この記事を見た新人設計者さんは、今はもう実際に使っていると思います。
もうすぐ、日本の技術者も隣国同様に、「年俸制の業務指名制」となるぞ。当然、実際に使っているだろうな? あん?
もちろんですよ! 甚さん!
そんじゃ、その要領で図3を見ろ。これ一発でプロの設計者になれる板金の設計ワザ、「切り起し」だ。これも復習だ。ただし強制はしねぇぞ? 仕事が来ないか、来年の新人設計者に追い抜かれるだけだしな。
復習しますって!!
図3は、「バンバン板金設計でキャリアアップ(9)」の復習です。
なんかトゲがある言い方ね。奥さんとケンカでもしたんですか?
おのれ、気の強いくノ一(くのいち)め! オメェも少しは黙れっ!!
あらっ!
次は図4だ。板金部品は、単なる平板部品、L字型、U字型とさまざま存在しているがよぉ、一番多いのは箱(ボックス)だ。
樹脂の場合もそうでした。樹脂製ハンガーや道路の凸ミラーやカサの柄などを除外したボックスの用途が多勢です。そして、板金も同じだと甚さんは言っています。
それでは、図4をもう一度、見てください。筆者は、設計者が頭の中で考えている形状を、あの有名なLEGO(レゴ)で表現しています。図4の板金箱の中には黄色で示した電子回路が格納されます。いわゆる、シールドボックスです。図示しない蓋で閉じられた後、図示しない本体に、ねじ4本で固定されます。
この構造体を図3の「即プロになれるワザ」を適用して、構想設計してみてください。
そうか! あらためて思うことは、設計って組み合せの技術なんですね。
おぉ、さすが富士山麓大学、主席の院卒だぁ。実務はダメでも、悟りは早ぇ〜ときたもんだ。
ふーん!
そんじゃ、解答だ。次のページの図5を見ろ!
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