日産自動車が北米市場で販売する、電気自動車(EV)「リーフ」の改良モデルは、出力6.6kW以上の車載充電器を搭載している。これによって、充電時間を従来の半分の4時間に短縮できる。
日産自動車は2013年1月9日(米国時間)、北米市場向けの電気自動車(EV)「リーフ」を改良すると発表した。2012年11月から日本市場で販売している新型リーフと同様に、低価格の「Sグレード」の導入や、満充電からの走行距離の拡大などを特徴としている。ただし、販売価格と、EPAが認定する満充電からの走行距離については明らかになっていない。
新型リーフが、北米市場向けと日本市場向けで大きく異なる点として、車載充電器の出力が挙げられる。日本市場向けの場合、サプライヤはニチコンからパナソニックに変更されたものの、従来と同じ出力である3.6kWの車載充電器を搭載している。リチウムイオン電池パックも従来モデルと同じ(オートモーティブエナジーサプライ製で容量24kWh)なので、充電時間は200V電源で約8時間、100V電源で16時間で変わらない。
これに対して、北米市場向けの新型リーフは、電圧220V/電流30Aという電源に対応する出力6.6kWの車載充電器を新たに搭載した。充電時間は、従来モデルの半分となる4時間に短縮されている。ただし、新たに導入した低価格のSグレードは、出力6.6kWの車載充電器を標準で搭載していない。
北米市場におけるEVの展開で先行したリーフに対して、2012年に北米市場に投入されたEVであるFord Motorの「Focus Electric」やホンダの「フィットEV」は、出力6.6kWの車載充電器の搭載による充電時間の短さを優位性として挙げていた。
トヨタ自動車の「RAV4 EV」に至っては、10kWもの出力を持つ車載充電器を搭載している。これは、同社が提携しているLevitonのRAV4 EVの専用充電器からの充電に対応させるためだ。この専用充電器を用いれば、41.8kWhの容量を持つRAV4 EVのリチウムイオン電池パックを5〜6時間で満充電にできる。
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