ここでもステンレス系が第1位と2位を占めていますね。
第2回からの抜粋
ステンレスは、「人類初、急激に使用された材料である」といわれています。その一方で、「ステンレスが原因のトラブルが急増しています」と当事務所では情報を発信しています。
トラブルとはなんでしょうか?
第4回からの抜粋
バッカモン! 次の日に酒を残さないために、ホッピーを飲んでいるんじゃねぇかい。あん? オメェがもし職人ならよぉ、「人類初、急激に使用された材料である」と知って、有頂天になってステンレスを使うんじゃねぇぞ。
あっ! もう分かりました。「職人なら常に裏を読め!」、このことですね! 甚さん、いつもワンパターンだからすぐ分かります。
アッ、覚えています。覚えています。とにかく、切削でも板金でも、樹脂以外はステンレス材を押さえることが職人への道ですね!
おおっ! さすがは富士山麓大学の院卒だなぁ。そんじゃよぉ、ランキング順に材料の特性をチェックしてみようぜぃ!
ちょっと、甚さん……。先走りですね。ステンレスと言えば……。
こちらの復習の方が重要かと思うのですが……、甚さん、しっかりしてくださいよ。
甚さん! う〜〜ん。分かりやすい材料の特性の図3ですね。特に理由がない限りは、「SUS301−CSP」でよさそうですね。
オレサマもそう思うぜぃ! コストも安いしなぁ。通常の専門書やセミナーテキストに、コスト情報は皆無だ。徹底的に理解しろ! これは学問じゃねぇ、職人として生きていくための知識だぁ。
ショウチ・シマ……じゃなくて、ガッテン! ショウチ!
それでは、ここから本題の「目利き力」を強化するために、「標準材料サイズ」に入りましょう。
機械材料に関するどんな専門書でもセミナーテキストでも、「比重」や「縦弾性係数」や「熱伝導率」などのQ(品質)に関しては、難解か容易、もしくは情報の過多か不足などの差異はありますが必ず記載されています。
しかし、多くの専門書などに、QCDに関するC(コスト)とD(入手性)の情報が不足しています。不足している情報の1つが材料の「標準サイズ」です。不足というよりも、「皆無」ではないでしょうか?
学者はこれでも困りませんが、職人は知らないと生きていけないのです。
甚さん! 機械材料の標準サイズって何ですか? 富士山麓大学や勤務先では教わらなかったんですけど?
べらんめぇ! 材料の標準サイズを知らねぇだとぉ? あん? そんじゃよぉ、大工も洋服屋もそば屋もできねぇだろがぁ、あん? おめぇら、本当に技術の職人かぁ?
残念ですが、建築業界や衣料業界ほど、ビシッと決まった標準サイズはありません。しかし、機械材料メーカーとしての標準がなければ、ビジネスは成り立ちません。
アッ! そうか! スーツで言えば、オーダーメイドばかり生産/販売していたら、コストが跳ね上がる。従って、イージーオーダーの品ぞろえが重要なんですね。
オメェはよぉ、急に冴えまくるから分からねぇヤツだよ。それでエリカちゃんに嫌われているんじゃねぇの?
甚さん! そっ、その話題だけは……。
スーツの事例は的確な理解でした。従って、例えば図4の丸印には、日本国内における材料の「標準サイズ」を記載しておきました。参考値としての扱いをお願いします。最終的には、材料メーカーへの確認が必要です。
機械材料の標準サイズや規格サイズをよぉ、「定尺」と言うんだよぉ。「ていじゃく」っていう奴もいるけどよぉ、「ていしゃく」がプロってもんよ。ヒマがあったらよぉ、大工の棟梁(とうりょう)に聞いてみなぁ、あん?
「ていしゃく」ですね。なんか、職人らしい言葉で格好いいっすね。わくわく、どきどき……。
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