二輪車を重視するホンダは四輪車と合わせて、7車種の「EV」を東京モーターショー2011で見せる。スポーツカーからセダン、コミューター、オートバイ、シニアカートまで幅広い展開が印象的だ。
ホンダは2011年11月10日、「東京モーターショー2011」(2011年12月2〜11日、東京ビッグサイトで開催)の出展内容を発表した。
出展車両のうち、四輪車3車種、二輪車3車種、汎用品1車種が電気モーター技術を利用した「EV」だ。いずれも世界初の発表(ワールドプレミア)であり、参考出品の形を採る。
モーターを搭載した四輪車は、プラグインハイブリッド車(PHEV)「AC-X」、二輪車搭載のコミューター「MICRO COMMUTER CONCEPT」、小型スポーツカー「スモールスポーツ EVコンセプト」(仮称)。
AC-Xは、セダンタイプのPHEV(図1)。EV走行の場合、1充電当たり50km走行でき、最高速度は時速100km。ガソリンエンジンとモーターを併用すると、1000km以上走行できる。高速走行時は自動運転機能を利用可能だという。
寸法は4700mm×1820mm×1400mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2750mmだ。
MICRO COMMUTER CONCEPTは、車内スペースを広くとった小型のコミューター(図2)。大人が2人乗車できる。二輪研究所と四輪研究所が共同で、後述する二輪EVコミューター「MOTOR COMPO」を搭載する専用スペースを用意した。
1充電当たりの走行距離は約60km、最高速度は時速60km以上である。寸法は2500mm×1250mm×1430mm。ホイールベースは1860mmだ。
スモールスポーツ EVコンセプト(仮称)は、実車のデザインや性能、用途も含めて未公開である。図3に示したデザインはCGであり、実車とは異なる可能性がある。東京モーターショー2011で詳細な内容を公開するとした。
この他、「フィット EV」(関連記事:ホンダが中国でEVを攻める、2012年にEVの現地生産開始)を日本国内で初めて展示する予定だ。
ホンダは二輪車を重視しており、四輪車のEV化同様、今回のモーターショーでは電動化を進めている。
MOTOR COMPOは、ハンドルを折りたたみ可能な小型二輪車(図4)。さきほど紹介した四輪車MICRO COMMUTER CONCEPTには折りたたんだ状態で格納する。充電方式はプラグインではなく、二次電池を取り外して充電できる。
車両寸法は930mm×489mm×957mm。
E-CANOPYは、三輪タイプの車両。図5ではボックスを車体後部に付けた状態を見せた。このときの車両寸法は、1770mm×720mm×1680mm。ボックスを取り外したときは、全長が1600mmになる。
用途は未定。E-CANOPYは、従来製品「ジャイロキャノピー」と形が似ている。なお、ジャイロキャノピーは、屋根があるため悪天候時の配送用途などに適していた。
RC-Eは、250ccクラスのスポーツバイクをEV化した二輪車(図6)。従来のRCシリーズと形状が似ている。車両寸法は2010×625×1120mm。
TOWNWALKERは、電動カートタイプの汎用製品(図7)。シニアカーとして利用されている従来製品の「モンパル」と形状が似ている。輸送しやすいよう、ハンドルや座席を内側に折りたたむことができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.