「ノイズ」にはたくさんの種類があることを知ったみなみちゃん。まずは「伝導ノイズ」を勉強しようと、一念発起……
(編集部より)本連載は、サイバネットシステムのメールマガジンで連載中の「みなみちゃんの悪戦苦闘『回路と基板』お勉強日記」を転載したものです。文中には製品例としてサイバネットシステムの製品が登場しますが、回路と基板を学ぶうえで基礎となるさまざま知識を紹介していますので、毎回変わるスペシャリストたちとの会話の中で、楽しみながら、みなみちゃんとともに学んでいただければ幸いです。第16回のテーマは「伝導ノイズ」です。
東京でもちらほら雪がふっていますね。さすが2月。2月って肌寒いし、バレンタインとかあって、ちょっと人恋しい季節ですよね? ……ってそんなこと感じるのは私だけ?? でもそんなこと言ってる場合じゃないのです。私は手作りチョコより、ノイズにはまっているのです!!
先日あらためてノイズの種類をまとめてみてビックリしました。ノイズノイズって一言でいっても、ものすごい種類があるものなんですね……。大きく分けて「伝導ノイズ」と「放射ノイズ」。ふむふむ。取りあえず、一つずつ勉強してみるかな。まずは伝導ノイズ。ノイズといえば、まずはこのお方かしら……。
アライさ〜ん♪
はい。なんでしょうか? バレンタインはとっくに終わってますが……。持ってきてくれたんですか? チョコ。甘いのは嫌いではないですけど、奥さんが……。
またいきなり何を訳分からないことを……。私はいまチョコよりノイズなんです!! ちょっと「伝導ノイズ」に関して聞きたいことがあるんですけども。
デンドウノイズ? あぁ、仕事の話ですね。どうぞどうぞ。
伝導ノイズって、私はSI系のプロダクトを販売するときに少し勉強したんですけど、デジタル信号を伝送するときに信号が歪(ゆが)んでしまい、うまくデータが伝わらない、という認識であってますよね?
そうですね、うまくデータが伝わらないことで、誤作動を引き起こしたり、間違ったデータとなってしまう可能性があるので、要注意です。また回路上の問題でデジタル的にノイズとなる場合もあるのですよ。ちなみにいま話しているのは、伝導ノイズでも信号系ノイズ、さらにその中でもデジタルの話になりますね。
あ、確かに先日のグラフでその種類が書いてありました!! でも誤作動って怖いですよね。そんないろいろなノイズが存在していたら、安全重視の乗り物などの開発なんて何万回テストすりゃいいの……って感じですよね。
そう。その通りですよ。だから私が口をすっぱくして言います。設計段階でのシミュレーションはとても大事です。まぁ、みなみちゃんはまだノイズに関してあまり知識もないようだから、ちょっと基本的なノイズの種類とその特性を説明させていただくとですね、この信号系デジタルノイズの中だけでも、インピーダンスの不整合による反射ノイズ(シグナルインテグリティ)や、近接する配線同士で引き起こすクロストークなど、さまざまな要因でノイズが発生するのです。
確か私が1年前に初めてSIというコトバを勉強したときに、近年の技術の発展に伴って、この問題がすごい大きくなって重要視されてるって習いました。
そうですね。ちょっとおさらいになってしまうけど、この辺りの種類と特性、もう一度私がまとめて説明しましょう! え? 報酬?? だからそれはチョコでいいって♪
なんかこだわってなさそうで、随分バレンタインにこだわってますね……。
さて、今月はおさらいの意味を含め「信号系ノイズ デジタル編」と題しまして、反射ノイズやクロストークの種類と特性をご紹介します。詳しくは こちらのテクニカルコーナーをご覧ください。次回もお楽しみに!
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