Alteraの黄金期は最高潮へ、「Arria」が加わりFPGA製品の世代交代も順調に進む:プログラマブルロジック本紀(15)(3/3 ページ)

» 2026年10月01日 08時00分 公開
[大原雄介,MONOist]
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売上高の年平均成長率は15%以上に、新製品展開がシナリオ通りに機能

 こんな高速I/Oは本当に必要なのか? というと実際に必要とされていた。2007年といえば、ITU(国際電気通信連合)が4G携帯電話の周波数帯を定め、さらに通信キャリアを含む業界各社が4Gに向けて技術開発や設備増強計画策定などを始めていた時期に相当する。この4G基地局向けに、より高速なI/Oが必要とされており、しかも仕様そのものがなかなか決まらなかったり、各社ごとにカスタマイズが必要だったりしていた。そうした要件を鑑みると、FPGAを利用して基地局を構成するのは理にかなった選択だったし、Stratix IV GX/GTはまさしくそのニーズに向けて投入された製品となった。

 実のところ、2004年ごろから同社の売上高比率で一番高いのは、表6からも分かるように通信(Communication)部門であり、ここがハイエンド向けとなるStratixシリーズの一番の顧客となって業績をけん引していた。

2004 2005 2006 2007 2008
Communication 40% 42% 42% 40% 43%
Industrial 35% 32% 34% 35% 35%
Consumer 14% 16% 14% 16% 15%
Computer & Storage 11% 10% 10% 9% 7%
表6 Alteraの2002〜2008年の売上高における部門別比率

 ついでに、Alteraの2002〜2008年の業績についても表7にまとめておく。

2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
Net sales 711.7 827.2 1016.4 1123.7 1285.5 1263.5 1367.2
Gross margin 448.3 560.8 707.7 757.8 857.7 815.6 917.5
Net income 84.8 152.2 276.1 278.8 323.2 290.0 359.7
表7 Alteraの2002〜2008年の業績(単位:100万米ドル)

 急上昇というわけでもないにせよ、売上高はこの期間毎年15%程度の伸びになっている。粗利は常に60%以上(2004年などは69.6%でほぼ70%)で、純利益も順調に増えていった。2004年からは売上高の絶対額も10億米ドルを超える規模になっており、まずまず順調に推移していたと言っていいだろう。ちなみに2008年のデータで言えば、製品別の売上高比率はFPGA製品が74%、CPLD製品が18%、その他が8%となっており、CPLD製品に関しては売上高が頭打ち(実際に2008年のForm 10-Kから換算すると、2007年は2億4000万米ドル、2008年は2億4600万米ドルといったあたりで微増でしかない)になっており、成長エンジンはFPGAなことが明白である。

 同じ2008年のForm 10-Kによれば、AlteraのシェアはPLD全体で36%、FPGAで34%、CPLDで40%となっており、Xilinxとバチバチにやり合いながらハイエンドFPGA市場の開拓とメインストリームFPGA市場の充実をうまく両立できていたことが見て取れる。

 ちなみにAltera自身の分析では、2008年の売上高の28%は、2004年に発表したStratix IIとCyclone IIで占められていたそうで、このII世代は2008年ないし2009年がピークになると予測している。ただし、既にIII世代の出荷を開始しており、IV世代の一部アナウンスも始まるなど、新製品を順次投入して売上高を伸ばしていくというシナリオがうまく機能していることをうかがわせる内容だった。

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