東邦チタニウムが次世代通信やAIを支える重要部材の増産に踏み切る。同社は、ハイエンドMLCC向け超微粉ニッケル(小粒径品)の生産能力を茅ヶ崎工場で2倍に引き上げると発表した。
JX金属のグループ会社である東邦チタニウムは2026年9月10日、積層セラミックコンデンサー(MLCC;Multilayer Ceramic Capacitor)向け超微粉ニッケルのうち、小粒径品の生産能力を増強することを決定したと発表した。
茅ヶ崎工場(神奈川県茅ヶ崎市)において、2027年から設備を段階的に稼働させ、小粒径品の生産能力を2倍に引き上げる計画だ。さらに需要動向を踏まえ、順次供給能力の拡充を図っていく。
近年、生成AI(人工知能)の普及を背景にAIデータセンターの建設が世界的に増えており、そこで使用される高性能サーバや周辺機器に搭載される電子部品の需要が拡大している。なかでもハイエンドMLCCは、小型/大容量化に加え、高い信頼性が求められている。その内部電極材料に使用されるニッケル粉についても、より微細で品質の安定した製品へのニーズが高まっている。
一方、東邦チタニウムは、茅ヶ崎工場と若松工場(福岡県北九州市)で超微粉ニッケルを製造している。同社の超微粉ニッケルは、チタンの製錬技術を応用した独自の製造技術により、粒度分布幅の狭い超微粉ニッケルの生産が可能であるほか、ハイエンドMLCCの内部電極に使用されている。
今回、AIデータセンター向けを中心にさらなる需要拡大が見込まれる小粒径の超微粉ニッケルについて、茅ヶ崎工場の設備を増強し、量産体制を強化する。
JX金属グループは、AIデータセンターや先端半導体を支える半導体用スパッタリングターゲット、インジウムリン基板、MLCC用超微粉ニッケルなど、多様な先端材料を提供している。この設備増強を通じて、成長が見込まれるハイエンドMLCC市場への安定供給体制をさらに強化する。
JX金属が開発した3D成形可能な電磁波シールド材が農業用ドローンで採用
JX金属がブラジル・Mibra鉱山でタンタル精鉱を生産、TANIOBISが優先的に買い受け
JX金属と丸紅 低品位の銅鉱石から銅を回収する技術の共同営業開始
JX金属が高純度CVD/ALD材料の供給体制を強化
JX金属が茨城事業所で高純度CVD/ALD材料の量産ライン立ち上げ完了Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
素材/化学の記事ランキング
コーナーリンク