日本電気硝子は、「BATTERY JAPAN【春】〜第20回[国際]二次電池展〜」で、環境発電で得られた微小電力(トリクル)を全固体ナトリウムイオン二次電池に充電するデモンストレーションを披露した。
日本電気硝子は、「SMART ENERGY WEEK【春】2026」(2026年3月17〜19日、東京ビッグサイト)の「BATTERY JAPAN【春】〜第20回[国際]二次電池展〜」に出展し、環境発電で得られた微小電力(トリクル)を全固体ナトリウムイオン二次電池(以下、NIB)に充電するデモンストレーションを披露した。
日本電気硝子製のNIBは、正極、負極、固体電解質の全てが「安定した酸化物」により構成され、これらが独自の結晶化ガラス技術により強固に一体化した電池だ。過酷な環境下(−40〜+200℃)で作動し、発火や有毒ガス発生のリスクがない他、資源確保の懸念が少ない材料であるナトリウムを用いた全固体電池となっている。
今回のデモンストレーションでは、日本電気硝子製のNIB(標準品、容量:80mAh)や協力会社の開発品である紙電池とIoT(モノのインターネット)エッジノードなどを用いた。デモンストレーションの手順は以下の通りだ。まず、電極間に設置された紙により紙電池が電解液(水など)を吸収し、液体検知発電を行う。次に、紙電池が発電した微小電流をNIBにトリクル充電する。
続いて、制御回路を用いてNIBの発電量計測や充電制御、送信側の無線モジュールにおける無線送信を制御する。NIBに蓄電された電力を活用し、送信側の無線モジュールでNIB発電量のデータを受信側の無線モジュールに送る。その後、受信側の無線モジュールを通して、受信側の制御回路に発電量のデータを送信する。受信側の制御回路では、PCへの発電量の表示データ送信、USB制御、無線受信制御を行う。PCはNIBの発電量を表示する。
日本電気硝子の担当者は「従来のリチウムイオン電池は、微小電流で充電し続けると過充電により発熱/爆発するリスクがあるが、当社の全固体ナトリウムイオン二次電池はそのリスクが一切なく、安全にトリクル充電できる」と話す。
その上で、「エナジーハーベスティング機器に最適なバッテリーだと考えている。工場のIoTモニタリングやインフラの監視に利用する小型デバイスのバッテリーに役立つ見込みだ」と用途を紹介した。
なお、日本電気硝子製のNIBは既にサンプル出荷を開始している。「数年以内の市場投入を目指している」と日本電気硝子の担当者はいう。
日本電気硝子が全固体ナトリウムイオン二次電池のサンプル出荷を開始
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