トヨタに次ぐ2位はスズキで、ホンダを上回るのは5カ月連続だ。1月の世界生産は、前年同月比5.6%増の32万2314台と5カ月連続で増加し、全ての月を通じて単月の世界生産として過去最高を更新した。けん引役はインドで、インド国内での物品/サービス税(GST)引き下げによる需要拡大に対応した増産や、新型SUV「ビクトリス」の投入、輸出の拡大などにより、同9.3%増の22万6102台と5カ月連続で増加。全ての月を通じて単月のインド生産として過去最高を記録し、世界生産に占める割合も7割を超えた。インド以外の海外生産は、同0.3%増の1万7149台と5カ月連続のプラス。インドネシアではSUV「フロンクス」の生産開始や、輸出向け「キャリイ」が増加した。その結果、海外生産合計は、同8.7%増の24万3251台と5カ月連続で前年実績を上回り、単月の海外生産として過去最高となった。
一方、国内生産は伸び悩みが続いており、前年同月比2.7%減の7万9063台と4カ月連続で減少した。販売が好調な新型「クロスビー」などは増加したが、国内最量販車種の「スペーシア」をはじめ「ハスラー」「アルト」「ソリオ」「スイフト」など主力モデルがそろって落ち込んだ。ただ、輸出は同42.9%増の1万6579台と3カ月ぶりのプラスだった。
スズキに次ぐ3位となったのがホンダ。1月の世界生産台数は、前年同月比2.1%増の27万4346台と2カ月連続のプラス。このうち国内生産は、同13.9%増の5万1081台と大きく伸長し、2カ月連続で前年実績を上回った。前年1月が低水準だった反動増が表れた。2月の国内販売を見ると、主力の「N-BOX」や「フリード」などは減少したものの、「ヴェゼル」が2桁%増だった他、軽EV(電気自動車)「N-ONE e:」が純増となった。ただ輸出は、北米向けは伸長したが欧州向けの落ち込みにより、同37.4%減の5499台と10カ月ぶりにマイナスへ転じた。
海外生産は、前年同月比0.2%減の22万3265台と2カ月ぶりの減少。主要市場の北米は同15.7%増の13万9348台と2カ月連続のプラス。オランダの中国系半導体メーカーであるネクスペリアの出荷停止からの回復の他、前年にオハイオ工場で実施したEV生産ライン設営工事からの反動増も発生した。一方、中国は、市場の競争激化によりEV販売が低迷しており、同27.2%減の3万8125台と4カ月連続の前年割れ。中国で生産する日系では唯一の2桁%減と、ホンダの厳しい状況がうかがえる。東南アジアも低調で、中国を含むアジアトータルでは同22.8%減の7万3026台と、こちらも4カ月連続で減少した。
2040年に四輪車の全てをEVとFCV(燃料電池車)に切り替えると、日系メーカーではいち早くEVシフトを打ち出していたホンダだが、足元のEV市場の減退を受けて、電動車戦略の見直しを余儀なくされている。3月12日の会見では、米国でのEV需要の急減を理由に、北米で生産を予定していたEV「0(ゼロ)SUV」「0サルーン」、アキュラ「RSX」の3車種の開発および発売を中止すると発表した。これにより、金型や専用設備など開発資産の除却や、サプライヤーへの補償などで、2026年3月期で最大1兆3000億円、2027年3月期で最大1兆2000億円と、2期合わせて最大2兆5000億円の損失が発生するとの試算を発表。2026年3月期は上場以来初の最終赤字に転落する見通しだ。会見で三部敏宏社長は2040年のEV/FCV化について「現実的に達成困難と考えている」と述べ、電動車戦略の新たな長期ロードマップを5月に発表すると説明した。
日産の1月の世界生産は、前年同月比7.2%減の22万2931台と2カ月ぶりに前年実績を下回った。このうち国内生産は、同9.5%減の4万7168台と23カ月連続のマイナス。8社の国内生産で最大の落ち込みとなるなど、厳しい状況が続く。新型を投入したEV「リーフ」は大きく伸長したが、国内の主力車種である「ノート」の低迷が国内生産全体を押し下げている。一方、輸出は北米向けが同25.6%増と回復した結果、同19.1%増の2万7530台と5カ月ぶりにプラスへ転じた。
好調が続いていた海外生産も、前年同月比6.6%減の17万5763台と、6カ月ぶりに前年実績を下回った。要因はメキシコで、前年の新型「キックス」の反動減などもあり同31.1%減の4万2115台と2カ月ぶりのマイナス。好調が続いていた中国も、同4.9%減の4万4441台と8カ月ぶりに減少した。一方、米国は「ローグ」の増産に加えて、「パスファインダー」や「フロンティア」といった新型車の投入により、同21.5%増の4万3417台と3カ月連続のプラス。英国も、シリーズハイブリッドシステム「eパワー」の第3世代を搭載した「キャシュカイ」の生産により、同12.9%増の2万5468台と6カ月連続で増加した。
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