本連載「100円均一でモノの仕組みを考える」では、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解/観察して、その仕組みや構造を理解しながら、製品開発の過程を考察していきます。連載第16回のお題は、レバーを引いてボールを飛ばし、相手のカップでキャッチする「ボールキャッチ玩具」です。
本連載は、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解/観察し、その仕組みや構造を理解して、製品開発の過程を知ることを目的としています。前回は、日常的に使われる文房具「ホチキス」を取り上げ、シンプルな動作の裏にある機械要素などを紹介しました。
連載第16回となる今回は、レバーを引いてボールを飛ばし、相手のカップでキャッチする、昔から親しまれてきたおもちゃ「ボールキャッチ玩具」を取り上げます(図1)。シンプルながら、その内部には力の「蓄積」と「解放」、そしてボールを安定して飛ばすための「案内」という要素が凝縮されています。
いつものように分解と図面化を行い、厳しいコスト制約の中で、どのように機構が成立しているのかを詳しく観察していきましょう。
本製品を分解してみると、驚くほど少ない部品点数で構成されていることが分かります(図3)。
捕球の要となる部品です。ボールを安定してキャッチできるよう、円すい(カップ)形状になっています。
操作の起点となる持ち手部分で、手のひらにフィットする形状です。左右2分割の構造で、内部にボールを射出するための機構を格納しています。
使用者の入力(レバーの押し込み動作)を受け、板ばねを変形させることでボールへの推力に変換します。
ボールを弾き出すための射出エネルギーを蓄積/解放する、本玩具の肝となる部品です。
空力特性を考慮した中空の樹脂製のボールです。
注目すべきは、部品の締結にビスが1本も使われていない点です。主要な可動部は、全てはめ込みで完結しています。
図4に示す通り、グリップの合わせ部には「ボス」(図4の赤●部)が設けられており、ボスの内径に対してややキツめに設定された「ボス受け」と組み合わさることで締結されています。実際に分解してみると、簡単に手ではバラせないくらいキツくかみ合っていました。
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