実際のモデリングでは、ロフトとスイープのどちらを使うべきか迷う場面があります。一般的には、断面形状が変化する場合はロフト、断面が一定で経路の取り回しが重要な場合はスイープが適しています。
ただし、実際の設計では、この区分だけで割り切れないケースも少なくありません。例えば「断面が徐々に変化する配管」のような形状の場合、3D CADによってはスイープで断面サイズを可変にする方法もあれば、複数の断面を設定してロフトとガイドカーブを組み合わせる方法もあります。どちらが正解というより、設計の狙いに応じて最適な手法を選ぶことが重要です。
判断の軸となるのは、「将来の設計変更に柔軟に対応できるか」、そして「設計意図が他者に分かりやすく伝わるか」という視点です。この視点の有無が、単に形状を作れる設計者と、意図をもって設計できる熟練設計者とを分ける大きな分岐点になります。
それでは、前回(レベル6)の最後に登場した問スター(8)に挑戦しましょう! 3Dモデルから2D図面を作成する課題でしたね。
回答の図面例は、以下の通りです。
正面図と平面図を配置し、寸法を追加します。形状によっては側面図や下面図も配置しますが、今回の場合は、なくても形状を伝えることができるため不要です。
注意したい点は、寸法漏れがないようにすることです。図面を受け取った人がサイズを把握できない、という事態が起こらないように意識しながら記載しましょう。
実際の図面では、サイズ公差の記入や注記、表題欄への部品名や材料の記載などを通じて、設計意図を伝えていきます。
どうしても倒せない(分からない)場合や、倒し方の手順を知りたいという方は、テルえもん直伝の攻略法動画を参考にしてみてください(動画3)。
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