図4はオシロスコープのチャンネル1とチャンネル2に与える校正用の波形です。
図4の横軸が時間、縦軸が電圧です。波形の山の部分が約5V、谷の部分が0Vです。波形の1周期を時間方向に4分割したものをp0、p1、p2、p3とします。チャンネル1とチャンネル2の波形は4分の1フェーズをずらします。
リスト1は図4の校正用波形を生成するためのプログラムです。
1:void setup() {
2: pinMode(2,OUTPUT); // チャンネル1
3: pinMode(3,OUTPUT); // チャンネル2
}
6:void loop() {
7: digitalWrite(2,HIGH); // p0
8: delay(1);
9: digitalWrite(3,LOW); // p1
10: delay(1);
11: digitalWrite(2,LOW); // p2
12: delay(1);
13: digitalWrite(3,HIGH); // p3
14: delay(1);
}
プログラムの実行にはArduino nanoを用いました。D2とD3しか使っていないのでどのArduinoの機種でも動作させることは可能かと思います。ArduinoボードのD2をチャンネル1、D3をチャンネル2に接続します。
図5は校正用波形生成プログラムを動作させて電圧を入力したCS-4025の画面です。
4つの輝点が表示されています。
左上の輝点は、チャンネル1がHIGH、チャンネル2がLOWなので、リスト1の9行目のp1となります。右上の輝点は、チャンネル1がHIGH、チャンネル2がHIGHなのでp0です。左下の輝点は、チャンネル1がLOW、チャンネル2がLOWなのでp2です。右下の輝点はチャンネル1がLOW、チャンネル2がHIGHなのでp3です。
それではリスト1のプログラムを使った校正方法を説明します。このプログラムは四方に4点の輝点を表示しますが、正しく調整されたオシロスコープだと各角輝点は正方形の頂点の位置になるはずです。また、図形の表示は画面の中央で行いたいところです。
図6はCS-4025の操作パネルです。
表示した図形を上下させるにはCH1のポジションのノブを操作します。図形を縦方向に伸縮させたい場合はCH1のVOLTS/DIVの内側のノブを操作します。図形を左右に移動させたい場合にはHORIZONTALのPOSITIONのノブを操作します。図形を横方向に伸縮させるにはCH2のVOLTS/DIVの内側のノブを調整します。
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