NTT西日本との連携については大山氏が再び登壇して解説した。アイリスオーヤマの持つR&Dやものづくり、営業力と、NTT西日本グループの基盤技術や保守監視点検などの全国規模体制、それぞれの強みを掛け合わせるべく基本合意覚書を締結しており、フィジカルAIとロボットを含めたIoT(モノのインターネット)領域における革新的なサービスの共同事業化を検討する。大山氏は「ロボットだけでは『点のサービス』にしかならない。NTT西日本グループと連携し各種端末やビルと連携することで、保守サービスのさらなる合理化に貢献したい」と述べた。
NTT西日本 代表取締役社長の北村亮太氏は「われわれは長らく通信サービスを提供してきた。今後も社会の課題解決、価値創造に資するビジネスを展開したい。その一環として今回の提携で裾野を広げたい」と述べる。
そしてNTTグループがロボット事業に取り組む意義について、あらためて労働力不足の構造課題解決を挙げた。ロボットを「次世代の社会インフラ」として捉え、労働力不足の解決や、生産性を高めて経済を活性化することを目指す。
NTT西日本グループの強みとしては、無線技術や生成AIなどの研究開発力に加え、全国で400を数える保守拠点や1万人の保守人員が挙げられる。
異なる種類のロボットを制御/運用/監視するための機能と、各種AIと連携できるワンストップサービスであるAIロボティクスプラットフォームは2025年12月15日から提供を開始する予定だ。2023年12月に発表したロボットスタートアップのugoとの協業事業化基本合意を経て共同開発を進めてきたものだ。
JILBYには、NTT西日本が同プラットフォームから機能を厳選して提供する。清掃ロボット向けのAIエージェントも提供し、遠隔からの清掃指示、ロボットからの状況報告、データ分析、複数台モニタリングなどが可能になる。北村氏は「ロボット自らが状況判断をして行動を変えるフィジカルAIの要素も含まれている。わくわく感でいっぱいだ」と期待を込める。
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