JILBYの詳細についてはシンクロボ 代表取締役社長の小倉崇氏が紹介した。小倉氏は「内製化によって本当に必要なロボットを必要なタイミングで販売できるようになった。販売先から得られるフィードバックを得てユーザーイン開発を進めてきた。大連工場で製造しているのでハードウェアの製造コストのコントロールもできている。ここまで自社で開発体制と供給体制を構築できている会社は国内には他にない」と述べる。
JILBYは、日本の清掃現場の需要に合わせた設計となっており、自動充電機能と着脱式バッテリーを両立している。充電忘れを防止すると同時に、充電による非稼働時間を大幅に短縮し、大面積の清掃ニーズに対応する。汚れ具合に応じてパワーモード、ノーマルモードの他、静音モードも備えているので日中の商業施設でも運用できる。また、ロボット本体の正面側には10インチモニターを搭載している。高齢者が多い現場向けに操作性を向上させた。また、商品販促動画などを表示しながら清掃させることもできる。
集じんは簡単に交換可能な紙パック方式を採用。また、足をかけるステップなどを備え、回転ブラシの交換を容易にする他、機体を傾けて運びやすくした。高齢者の従業員が多い清掃現場のニーズに応える。
ソフトウェアの内製により、外部機器との連携も柔軟に対応できるようになった。具体的には、ビル施設のフラッパーゲートなどとの連動も容易になり、ニーズに合わせて清掃範囲を拡大できる。AIプラットフォームやビルOSとの連携も可能。走行速度の調整などの細かいカスタマイズや、複数台制御にも対応する。
小倉氏は「われわれシンクロボがグループ会社に加わって2年経過したが、今回は非常に大きな一歩を踏み出せた。だが、労働力不足など社会課題の解決に向けた第一歩にすぎない。今後もさまざまなロボットを開発していく予定だ」と強調する。
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