アナログ・デバイセズは、「JASIS2025」で、圧力センサー向けの高精度信号処理アナログフロントエンド(AFE)「MAX40109」の展示やデモンストレーションを披露した。
アナログ・デバイセズは、「JASIS(Japan Analytical & Scientific Instruments Show)2025」(2025年9月3〜5日、幕張メッセ)に出展し、圧力センサー向けの高精度信号処理アナログフロントエンド(AFE)「MAX40109」を披露した。
MAX40109は、抵抗ブリッジベースの圧力センサーとインタフェースするAFEで、抵抗ブリッジからの直接温度測定あるいは外部サーミスターからの温度測定に対応する。ゲインオプションが20個ある高精度PGA(可変ゲインアンプ)を備えている他、アナログおよびデジタル出力にも応じる。
加えて、3次多項式を用いたキャリブレーションメモリを採用しており、圧力センサーで得られた情報のバラツキを補正できる。内部電磁干渉(EMI)の除去にも対応。電源電圧範囲は3〜36Vで、2mA(代表値)の低電源電流に応じる。
アナログ・デバイセズの説明員は「MAX40109は、ブリッジ回路を採用した圧力センサー(ブリッジセンサー)の作動電圧を測定し、A-D(アナログ−デジタル)変換を介してデジタルデータを取得するためのICである。圧力測定精度は約0.05bar以内だ。外付け抵抗やサーミスター無しで、抵抗式ブリッジセンサーのオフセット調整に対応する。温度特性を含めて、圧力キャリブレーションの調整が可能だ。これらの機能を備えつつ、とても小型な点が長所だ。そのため、圧力センサーの小型化に役立つ」と話す。
会場では、外付けの圧力センサーとMAX40109の圧力測定値を比較するデモンストレーションが披露された。MAX40109が測定したブリッジセンサーのデータは計装機器で広く用いられている4-20mA信号で出力される。この4-20mA信号を高精度産業用AFE「MAXREFDES4」を介してA-D変換した後で、絶縁データ通信によりインタフェースボード「USB2PMB1」経由でPCのUSBインタフェースに出力した圧力センサーのデジタルデータがディスプレイに表示される。アナログ・デバイセズの説明員は「外付けの圧力センサーが1.1barを示したときに、MAX40109でPCにデジタル出力された計測値は1.13barを表示し、誤差は0.05bar以内に収まっている」と語った。
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