産業用ロボットを使った自動化セル「Ez LOADER 125i」を欧州で初披露した。専用アプリケーションにより工作機械のCNC装置から簡単に自動化セルが操作でき、ティーチング不要で自動運転を行える。「操作性の面から、ロボットのティーチングペンダントではなく、工作機械のCNCでロボットも操作できるようにしておくことが自動化の大前提になっている」(ヤマザキマザック 執行役員 FAソリューション本部 FAシステム開発部 ソフト開発1部 ソフト開発2部 管掌の澤田洋祐氏)。
また、安全柵を使わない旋盤/複合加工機用の自動化システム「TA」なども出展。「“安全柵をなくすためには協働ロボットを使わなければならない”という誤解がある。産業用ロボットの機能安全規格であるISO 10218に適合していれば、非協働ロボットでもエリアセンサーなどを活用することで安全柵が要らなくなる」(澤田氏)。
今回出展した立形マシニングセンタ「VC-Ez 410 IP」はインド製だ。ヤマザキマザックでは2023年にインド工場が本格稼働し、立形マシニングセンタ「VC Ezシリーズ」の「VC-Ez 410 IP」「VC-Ez 510 IP」「VC-Ez 660 IP」を生産している。順調に生産台数が上がっており、既にインドから東南アジアに輸出していたが、この度欧州でもインド製の機械を販売する。「5年ほど前からインド人の作業者を日本に呼んで教育してきた。機械の作り方も、工程を分割して作りやすくしている」(田中氏)。
ブース内には「ソリューションセンター」と名付けた大きなスペースを設けて、ユーザーからの機械加工に関する相談に応じた。EMO Hannoverでは初めての試みだという。スペース内には、生産支援ソフト「MAZATROL DX」の操作体験コーナーを設けて、同社がうたうデジタル段取りを訴求した。デジタル段取りはオフィスのPC上で、ワークの3Dモデルを基に、加工プログラムの自動作成からシミュレーション、工具などの取り付け指示、工具計測後の段取り準備を行うことで、生産性を向上できるなどのメリットがある。
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