モビリティセグメントの売上高は同1.1%減の2137億円で、営業利益は同9.3%減の49億円だった。同セグメントは主に自動車部品事業とリチウムイオン電池材料事業で構成される。自動車部品事業では、自動車生産の回復や新規車種向け製品の立ち上げなどがあったが、タイの情勢などを背景とした需要低迷の影響を受け、売上高は減少した。リチウムイオン電池材料事業は、民生向けの製品で需要減速の影響が継続した一方で、電気自動車(EV)向けの製品で販売数量が増加し増収となった。
イノベーション材料セグメントの売上高は同4.6%増の972億円で、営業利益は同36.1%増の107億円だった。同セグメントでは、原材料価格の高騰を製品販売価格に転嫁したことや販売数量増により増収増益となった。
ケミカルセグメントの売上高は同0.2%増の5174億円で、営業利益は同23.7%増の95億円だっだ。同セグメントは主に石油化学事業や化学品事業、黒鉛電極事業から成る。石油化学事業はナフサ価格上昇に伴う販売単価のアップにより増収したが、誘導品を製造するプラントにおける定期修繕による販売数量減で減益に。化学品事業の売上高は前期並みで、一部製品の原料高により減益となった。黒鉛電極事業は、市況低迷の影響を受け販売数量、販売単価ともに下落し減収となるも、低価法の戻り益があり赤字は縮小した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.