ヤマハ発動機がスカラロボットの新機種、50kg可搬で標準サイクルタイム0.92秒産業用ロボット

ヤマハ発動機は、スカラロボット「YK1200XG」と専用コントローラー「RCX341」を発表した。YK1200XGはアーム長1200mm、最大可搬質量50kgで、業界最速レベル0.92秒の標準サイクルタイムを達成している。

» 2024年09月20日 13時00分 公開
[MONOist]

 ヤマハ発動機は2024年9月10日、完全ベルトレス構造スカラロボットの新機種「YK1200XG」と専用コントローラー「RCX341」を発表した。同年10月にオープン価格で発売し、1年間で1000セットの販売を計画する。

キャプション 完全ベルトレス構造スカラロボット「YK1200XG」[クリックで拡大] 出所:ヤマハ発動機

 YK1200XGは、アーム長1200mm、最大可搬質量50kgのスカラロボットとして、業界最速レベルとなる0.92秒(可搬質量40kg)の標準サイクルタイムを達成。車載電池の製造や組み立て搬送ラインで使用頻度の高い、可搬質量20〜50kgに適した優れた動作性能とコストパフォーマンスを両立する。

キャプション 製造や搬送ラインでの作業に最適[クリックで拡大] 出所:ヤマハ発動機

 実用域でのタクトタイムも重視しており、減速比やモーター最高回転数を見直すことで、従来機に比べて最高速が大幅に向上している。さらに、先端回転軸が減速機に直結した構造のため、R軸許容慣性モーメントが高まり、ワークが中心軸からずれている場合でも高速動作ができる。

 ZR軸ダイレクトカップリングにより、内部を完全ベルトレス構造とすることで、ロストモーションを大幅に削減した。ベルトの破損や伸び、経年劣化の心配がなく、長期間メンテナンスフリーで使用できる。

 専用コントローラーのRCX341は、高度な機能性を備える「RCX340」をベースとしつつ、内部構成やインバーター回路を見直した。これにより、筐体サイズは355×195×130mmとこれまで同様にコンパクトながら、最大出力電流が向上した。また、制御盤内への設置を踏まえて、回生ユニットの高さ(195mm)、奥行き(130mm)をコントローラーと揃えている。

キャプション 専用コントローラー「RCX341」[クリックで拡大] 出所:ヤマハ発動機

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