住友ゴム工業は、2024年12月期第2四半期の売上高は前年同期比5%増の5870億円で、営業利益は同150%増の420億円となったと発表した。
住友ゴム工業(住友ゴム)は2024年8月7日、オンラインで記者会見を開き、同年12月期第2四半期(1月1日〜6月30日)の決算と2024年度の連結業績予想を発表した。
同期の売上高は前年同期比5%増の5870億円で、営業利益は同150%増の420億円となった。同期の経済環境は、一部では足踏みが見られるものの緩やかに回復した。国内では、雇用や所得の環境が改善する中で今後も緩やかな回復が続くことが期待されている。
しかし、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞に伴う影響など、海外景気の下振れが国内の景気を悪化させるリスクがあり、為替や金利、中東地域を巡る情勢でも不確実性が高い状況だ。
同社グループを取り巻く情勢については、一部自動車メーカーの生産停止に伴う影響を受けたことや、インフレなどの影響による市況停滞もあり、上期のタイヤ販売本数は前年同期を若干下回ったが、為替変動の影響などにより、前年同期と比べ利益状況は改善した。
セグメント別では、タイヤ事業の売上高は同5%増の4961億円で、事業利益は同249%増の340億円となった。国内新車用タイヤは、一部の自動車メーカーにおける生産停止の影響などにより、販売本数は前年同期を下回った。国内市販用タイヤは、前年同期の値上げ前仮需の反動があり販売本数は減少したが、冬タイヤと夏タイヤともに販売本数が業界の平均販売本数を上回って推移したことでシェアは向上した。
海外新車用タイヤについては、アジア圏における日系新車メーカー向けを中心に大きく減った。海外市販用タイヤは、アジア/大洋州の地域において、中国での販売本数は市況低迷の影響で低水準にとどまった。東南アジアでも総じて市況が低調な中、販売本数が前年同期を下回った。
欧州地域では同社のタイヤブランド「FALKEN(ファルケン)」の強みであるオールシーズンタイヤなどの拡販を進めた効果もあり、販売本数は前年同期を上回った。米州地域においては、北米では新製品を年初に発売した、同社のタイヤブランド「WILDPEAK(ワイルドピーク)」を中心に販売の勢いを維持した他、二輪車用タイヤも堅調に推移した。
しかしながら、前年同期も販売が好調だったこともあり、販売本数は前年を下回った。南米では、海外運賃の下落などを背景に市場に輸入品が増加する中、同社は拡販に努めたが、販売本数は前年を若干下回った。
これらの結果、タイヤ販売本数は前年同期を下回ったものの、為替影響もありタイヤ事業の売上高は前年同期を上回り、事業利益も増益となった。
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